2026年3月6日現在のレアメタル系スクラップ市場は、先月に引き続き中国の輸出規制を受けつつも、Ni英についてはゆるやかに前月比横ばい。W系は止まらないタングステンAPT相場の影響で続伸。また先月から中東紛争がはじまり、ホルムズ海峡の封鎖や主要空港の足止めがニュースで取り上げられている。物流のコスト上昇が考えられるが、現在の国内価格には大きな影響を受けていない。しかしながら3月後半、4月からは徐々に影響があるのではないかとの観測。
【チタン】
- 純チタン板スクラップ(新断)「⤴」:320~370円/kg(*専業ディーラー買値ベース、以下同)前月比20円高
- 合金6-4チタンダライ粉「⤴」:170円/kg 前月比20円高
- 合金6-4チタンスクラップ「⤴」:220円/kg前後 前月比20円高
- フェロチタン「⤴」:実勢 4.8ドル/kg前後
海外市場では先月同様、依然としてロシア産フェロチタンの流入とスクラップの荷余りで世界的な在庫過多が解消されていないため基本的に横ばい。しかし国内においては、在庫過多の影響よりも、集まりの悪さから価格の上昇につながった。
【工具類】
- ダイス鋼(SKD61)「→」:60円/kg
- ハイス(ミックス)「→」:430円/kg
- ハイス(一品もの)「↑」:530円/kg
- 超硬スクラップ「⤴」:12,000~15,000円/kg
こちらも先月同様、中国の輸出規制、戦争、タングステン鉱石の歩留まりの悪さからおリサイクル材の活用、APT相場高で超硬は一段高。
【モリブデン系】
酸化モリブデン 30~33$/lb 急騰のち反落
- モリブデン新切れスクラップ 7500~8000円/kg
酸化モリブデンは米国のフェロモリブデン工場での火災事故、大手銅鉱山でのストライキなど、まだ影響を受けている。しかし、先月の急騰から反落。フェロモリブデンは2月10日にキロ当たり77ドル前後まで上昇。現在は落ち着いたものの、2月から約5~10ドルの上げを記録。伴ってモリブデンスクラップはキロ当たり8000円前後の高値をつけている。

(最近3か月の酸化モリブデン相場の推移 $/lb)
【タンタル】
- タンタライト「⤴」:190ドル/lb 急騰!
- タンタルスクラップ(PIN)「→」:40,000円/kg
指標のタンタライトが驚異的な上昇をみせポンド当たり190ドルを超え上昇が続いている 。DRCコンゴの地滑りによる供給障害とタンタルコンデンサの需要増。タンタルピンスクラップの価格はすでにキロ4万円を超えているが、さらに上昇必至。
【ステンレス・耐熱系】
・SUS304「ー」:185~195円/kg 前月から横ばい
・SUS310「ー」:400~420円/kg。前月から横ばい
・SUS316「ー」:350~370円/kg 前月から横ばい
・SUS330「ー」:600~630円/kg。前月から横ばい
・SUS430「ー」:65~70円/kg。前月から横ばい
ステンレス系は2月の上昇を経て、現在は落ち着いている。1月下旬まで上昇を続けていたLMEニッケル相場は落ち着きを見せ、相場連動で計算される耐熱系スクラップは伴って横ばい。
【ハイニッケル合金系】
・42アロイスクラップ「↑」:750~800円/kg。前月から上昇
・インコネル718「↑」:1000~1100円/kg。前月から上昇
・インコネル625「↑」:1100~1200円/kg。前月から上昇
・インコロイ800「↑」:600~650円/kg。前月から上昇
・ハステロイX「↑」: 700~780円/kg。前月から上昇
・ハステロイC「↑」: 810~910円/kg。前月から横ばい
・カーペンター「→」:600円/kg。前月から横ばい
・ステライト「⤴」:650円/kg。前月から上昇
・コバール「⤴」:550円/kg。前月から上昇
・キュプロニッケル(9/1)「↑」:1000~1100円/kg。前月から上昇。
・キュプロニッケル(7・3)「↑」:835~935円/kg。前月から上昇
キュプロニッケルではどちらも、最近の銅価格上昇の影響と国内の出荷量減少の影響を受け100円上げ。ニッケル合金系の価格上昇はクロムの価格上昇も一因。
(IRUUNIVERSE Oshiro)