2026年3月のコバルト価格は膠着感が強まっている。2025年10月のコンゴ民主主義共和国(DRコンゴ)による輸出割当開始から半年近くが経過し、割当枠の小ささと供給縮小へのショックは既に消化された。一方で、電気自動車(EV)の販売低迷を背景に電池向け需要などの縮小が意識され、需要低迷への懸念も強い。
上海有色網(SMM)は3月19日までのレポートで、「供給と需要の双方に対し先行き懸念が根強い」と指摘。「価格は提示されていても実際の取引は少なく、補充目的での散発的な取引がみられるにすぎない」として、取引自体が低調になっていると報告した。
■LG足元でもたつき、HGは小刻みに値上がり
過去3か月間のLGコバルト (Co99.3%)($/LB)価格の推移

ベンチマークとなるLGコバルトは3月13日に仲値$26.125/LBを付けた。3月6日に$26台に乗せ、2022年7月以来3年8か月ぶりの高値圏にある。ただ、その後は動きがなく、足元はもたつき気味だ。
過去3か月間のHGコバルト (Co99.8%)($/LB) 価格の推移

航空機向けなどハイグレードのHGコバルトは3月19日に$29.7/LBを付けた。こちらは2月半ばに$29に乗せて以来、毎週のように上昇しているが、上げ幅は小さく節目の$30にはなかなか届かない。やはり2022年7月以来の高値水準となる。
■LMEと硫酸コバルトは横ばい
過去3か月間のLMEコバルト価格の推移($/ton)

過去3か月間の硫酸コバルト価格の推移(20.5%min China)(RMB/Mt)

国際価格であるLMEコバルトは1月7日に高値$5万5835/tonを付けた後はほぼ横ばい。硫酸コバルトも2月6日に付けた仲値RMB9万4500/Mtから動きがない。
■Topics
3月17-18日
IR Universeは2026年3月17-18日、ベルサール御成門タワー(東京・港)で「第13回Battery Summit」を開催した。コバルトを含む電池材料についても多くの言及があった。
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3月10日
電池材料生産を手掛けるカナダのエレクトラ・バッテリー・マテリアルズ・コーポレーション(Electra Battery Materials Corporation)は3月10日、自社ホームページ上で、「EV向けコバルトの供給に関し、韓国電池メーカーのLGエナジーソリューションに対する供給契約を更新した」と発表した。
関連記事:エレクトラ、LGエナジーソリューションとコバルト供給契約を更新 2029年まで生産能力の60%確保
3月10日
米国の環境保護団体「環境調査機関」は3月10日、「中国の洛陽モリブデン業(チャイナ・モリブデン、CMOC)がDRコンゴ南東部で運営するテンケ・フングルメ(TFM)コバルト鉱山から排出された二酸化硫黄による公害が、地元住民に『公衆衛生危機』を引き起こしている」と発表した。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が同日伝えた。
報告によると、地域住民が鼻血、せき、吐血などの症状に悩まされているほか、流産や先天異常も報告されているという。CMOCはコバルト生産で世界最大手。
3月4日
欧州連合(EU)理事会は3月4日、ホームページ上で、「重要原材料法(CRMA)の修正案を採択した」と発表した。コバルトを含む重要原材料の供給の安全性とEU産業の循環性を強化することについて、同理事会としての立場を明確化する。
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(IR Universe Kure)