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2026年1月 ニッケルくず輸出統計分析 数量変動と価格分化、LME上昇との乖離続く

2026/03/27 16:15
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2026年1月 ニッケルくず輸出統計分析 数量変動と価格分化、LME上昇との乖離続く

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(概況)
数量変動と価格分化、LME上昇との乖離続く。


為替相場推移 TTS 3か月


■財務省貿易統計によると、1月単月数量は470トンと、前月878トンから大幅減少し前月比54%。一方、前年同月比では127%と増加した。12月の急増の反動が出た格好である。
________________________________________
国別動向
韓国向けは35トン、前月比32%と大幅減少、前年同月比146%。
中国向けは31トン、前月比194%と増加、前年同月比182%。
台湾向けは16トン(前月ゼロから回復)。
タイ向けは265トンと高水準を維持するも、前月比89%、前年同月比301%と依然高い。
マレーシア向けは16トン(前月ゼロから回復)、前年同月比62%。
米国向けは59トン、前月比30%と大幅減少、前年同月比73%。
英国向けは15トン、前月比17%と減少、前年同月比17%。
ドイツ向けはゼロ(前月7トン)。
フィリピン向けはゼロ。
シンガポール向けはゼロ(前月22トン)。
「その他」は33トン、前月比23%と減少するも、前年同月比では大幅増。
総じて、1月はタイ向けが引き続き主力を維持する一方、北米・欧州向けの減少が全体を押し下げ、12月の急増の反動減が鮮明となった月と整理できる。

(表―1、グラフ―1)。
 

 

 

■数量構成比を月別に見ると、2025年12月から2026年1月にかけて仕向け地構成は再び大きく変動した。
12月は、タイ向けが34%で最大を占め、次いで**米国向け22%、その他16%、韓国向け13%、英国向け10%**が続いた。中国向けは2%、ドイツ向け1%、シンガポール向け3%で、台湾、マレーシア、フィリピンはゼロだった。
1月は、タイ向けが56%へ急上昇し、構成比の過半を占める圧倒的主力先となった。これに対し、米国向けは22%→13%へ低下、韓国向けも13%→7%へ低下。**英国向けは10%→3%**へ縮小した。
一方、中国向けは2%→7%へ上昇、台湾向けはゼロから3%、**マレーシア向けもゼロから3%**へ回復。その他は16%→7%へ低下した。
結果として、12月の分散気味の構成から、1月はタイ向けへの集中が一段と強まる構図へ移行した。足元では、仕向け地の重心が再びタイへ大きく傾斜していることが最大の特徴といえる。
(グラフ―2)。
 

 

■金額面では、**1月単月は3億56百万円と前月7億11百万円から大幅減少(前月比50%)**となり、前年同月比でも85%と前年割れとなった。12月まで見られた持ち直しの流れは一服し、年初は弱含みのスタートとなっている。 
1月の仕向け地別では、米国向け1億円(前月比34%、前年同月比80%)が最大ながら大きく減少。その他54百万円(同155%、同1,054%)が急増し、構成上の存在感を高めた。
続いて、韓国向け48百万円(同52%、同125%)、タイ向け40百万円(同63%、同112%)、台湾向け33百万円(前年同月比のみ確認可)、**マレーシア向け33百万円(同235%)**が並ぶ。
一方、英国向けは19百万円(同11%、同14%)と急減、中国向けは29百万円(同236%、同209%)と回復したものの水準はなお限定的。ドイツ、フィリピン、シンガポール向けはゼロとなった。
総じて1月は、米国・英国向けの減少が全体を押し下げる一方、アジア向けおよび「その他」の増加が部分的に下支えする構図となり、仕向け地の分散は進んだが、総額としては縮小局面に入った月と整理できる。

(表―2、グラフ―3)。



 

■輸出FOB価格の推移(円建て、四捨五入)
2025年12月から2026年1月にかけての輸出FOB価格(円建て)を見ると、再び仕向け地別に大きなばらつきが生じた。
韓国向けは849円→1,384円へ急反発、中国向けも767円→934円へ上昇し、アジア向けは総じて持ち直した。台湾向けは新たに2,056円と高水準で出現。
一方、タイ向けは212円→150円へ低下し、低単価圏での推移が継続。
米国向けは1,501円→1,701円へ上昇と回復。対照的に、英国向けは2,017円→1,277円へ大幅下落し、前月までの高値圏から反落した。
また、マレーシア向けは新規で2,052円と高単価で出現している。
全体平均では810円→758円へ低下し、主要向け地での単価回復が見られる一方、低単価案件の影響により全体としては下押しされた形となった。
なお、LME Nickelは14,879ドル→17,844ドルへ急伸。LMEの上昇に対しFOB平均は低下しており、契約タイムラグや仕向け地構成の変化が価格形成に強く影響しているとみられる。

(グラフ―4)。


 

主要税関数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績

主要国別税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績


■今後の展望
・数量面:タイ向けへの集中が続く可能性が高く、単月ベースでの振れの大きい展開が継続
・金額面:米国・欧州向けの回復が鍵だが、現状は減少圧力が優勢で不安定
・価格面:LME上昇を背景に遅れてFOB価格が切り上がる余地あり
・構造面:仕向け地・契約条件の変動が大きく、短期的なボラティリティは高止まり
→総じて、市況は強含み要因(LME)と需給・構成要因の弱さが交錯する過渡局面とみられる。

(IRUNIVERSE  S. Aoyama)
 

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