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エネルギー価格、2026年に24%急騰見通し――中東戦争が供給構造を揺るがす(世界銀行)

2026/04/29 09:07
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エネルギー価格、2026年に24%急騰見通し――中東戦争が供給構造を揺るがす(世界銀行)

World Bankが公表した最新の「Commodity Markets Outlook」によれば、2026年のエネルギー価格は前年比24%上昇し、ウクライナ戦争直後以来の高水準に達する見通し。前提シナリオでは、中東戦争による最悪の供給混乱が5月までに緩和し、ホルムズ海峡の輸送量が10月までに戦前水準近くへ回復すると想定するが、リスクは明確に上振れ方向に偏る。
出典→
https://www.worldbank.org/en/research/commodity-markets

原油市場では、ホルムズ海峡(戦前は海上原油貿易の約35%を通過)の機能不全とエネルギーインフラへの攻撃が、記録的な供給ショックを引き起こしている。ブレント原油は年初比で4月中旬時点に50%超上昇、2026年平均は86ドル/バレル(2025年は69ドル)と予測される。戦闘激化や復旧遅延が重なれば、平均115ドルに達する可能性も指摘される。

NY原油(WTI)(USD/Barrel)


 

資源全体でも、エネルギーと肥料の高騰を主因に2026年は16%上昇を見込む。特に肥料は31%上昇、尿素価格は60%急騰の想定。天然ガスを原料とする肥料コストの上昇は食料供給に波及し、農家収益を圧迫、将来の作柄にも影を落とす。
マクロ面では、発展途上国のインフレ率は2026年に平均5.1%(前年4.7%)へ上昇、戦争長期化なら5.8%に達する可能性。成長率も従来予測4%から3.6%へ下方修正された。世界銀行チーフエコノミストのインデルミット・ギルは、「エネルギー→食料→インフレ→金利」という波状的ショックが累積的に世界経済を圧迫し、とりわけ低所得国に深刻な打撃を与えると警告する。
総じて今回の見通しは、「供給制約が価格を押し上げ、それが二次的に食料と金融条件を締め上げる」という古典的だが強力なインフレ連鎖の再来を示唆するもの。中東情勢の帰趨次第で、資源価格はなお一段の上振れ余地を残す構図にある。

(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)
本記事は執筆者個人の分析および見解であり、IRuniverseの公式見解を示すものではありません。内容は情報提供を目的としたもので、投資判断の根拠として用いることを意図したものではありません。
 

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