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レアアース市場近況2026#10 小動き、供給不安も中国原料価格の下落で下押し圧力

2026/05/29 17:07
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レアアース市場近況2026#10 小動き、供給不安も中国原料価格の下落で下押し圧力

 2026年5月中旬~5月下旬のレアアース市況は小動き。全体に様子見気分が強まる中、最終需要の弱さや中国での原材料市況の反落が意識され下押し圧力が強い。一方で中東紛争の継続を背景とした物流の混乱長期化や、供給網の不安定さは価格を支えている。

 上海有色網(SMM)は5月22日までのレポートで、レアアース市場について「需要の弱さを背景に取引自体が減少している」と指摘した。「価格が上昇していれば押し目買いで買いを入れるが、値下がりムードになると取引を止める心理が働いている」とし、「供給の不安定さにもかかわらず、価格下押し圧力が根強い」とした。

■イットリウム二極化、欧州で過去最高値も中国価格は値下がり

 

欧中酸化イットリウムの価格推移(99.999% EU、S/Kg)(China RMB/kg)

 

 中国ではタングステンを含む原材料価格が3月にピークアウトし、国際価格との乖離が大きくなっている。レアアースでは中希土類の酸化イットリウムが、中国内外での二極化が進む。欧州価格や国際価格は5月21日に過去最高値を更新するなど品薄感を背景に上昇が続く。一方、中国価格は3月中旬をピークに下げに転じている。

 SMMは「西側諸国の脱中国の動きがレアアース供給網の確立などで進んでいることも中国のレアアース原材料価格の重荷となっている」と分析した。

 

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■中国指数やネオジムは下落傾向

金属ネオジムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

 

 一方、電気自動車(EV)向けなど中長期の需要期待が根強い金属ネオジムは値下がりしている。5月21日に$144.75/kgとそれまでの$152.75から下落した。2月7日以来の安値水準となる。

 中国の価格指数もさえない。中国の業界団体である中国稀土協会が日次で発表するレアアース価格指数は250.4と、前日(246.2)から小幅に値上がりした。ただ、2月末に付けた300超えの直近高値からは下落傾向が続き、本格反発の兆しは見えない。

 

中国レアアース指数の推移

(出所: 中国稀土協会)

 

■ジスプロシウム4月から横ばい

 

金属テルビウムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

 

金属ランタンの価格推移(99% FOB China)($/kg)

 

金属ジスプロシウムの価格推移(99.5% FOB China)($/Kg)

 

 ほかは多くが横ばいだ。金属テルビウムと金属ランタンは5月1日から、金属ジスプロシウムは4月上旬から値動きがない。

 

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5月27日

 韓国の鉄鋼系複合企業のポスコ・グループ(Posco Group)は5月27日、自社ホームページ上で、「傘下のポスコ・インターナショナルが5月21日に米国で希土類磁石工場を建設することを決めた」と発表した。

 

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5月20日

 中国税関総署が5月20日に発表した2026年4月の貿易統計月報によると、同国の4月のレアアース製品の輸出量は前年同月比35.1%増の1万1041トンだった。

 

関連記事: 中国、4月のレアアース製品輸出は35%増 米国との協力「用意ある」やっと表明

 

5月14日-5月15日

 日本希土類学会は5月14-15日、タワーホール船堀(東京・江戸川)で、「第42回希土類討論会」を開催した。

 

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5月13日

 阪和興業は5月13日、リンやレアアースの鉱石を生産するカナダの KAPミネラルズ との間で、製品供給などを含む起用業に向け合意したと発表した。

 

関連記事: 阪和興業、リン・レアアース鉱石生産のKAP MINERALSと戦略的協業に関する基本合意書を締結

 

5月8日

 オーストラリアの政府系機関「オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)」は5月8日、敷地内にレアアース鉱石の処理施設を開設した。

 

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