世界的な資源企業BHPが操業を行うオリンピック・ダム銅精錬所の40億米ドル(56億豪ドル)規模の拡張(銅資源が豊富な隣接地域の開発も含む)への道を開く法案が、火曜日、南オーストラリア(SA)州政府議会によって可決されたという。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙(AFR, 6月17日)、ナショナル・インディジナス・タイムズ(同日)などがこれを詳しく報じている。
報道によれば、5月末に合意が提案された後、先住民グループからは、“公正な補償が欠如している”との主張に基づき、BHPが土地利用補償案に合意するまで同地域での採掘権を延長する同法案の成立を延期するよう反発があったが、それにもかかわらず、州政府がGOサインを出した形であるようだ。先住民団体らはまた、合意案が提出されてからの意見提出期間が短すぎたことに関しても強い批判を行なっているという。
元々オリンピック・ダムおよびその隣接区域は、2014年に先住民権が認定されたコカタ族の祖先の土地に位置しているとのこと。この認定以前には、オリンピック・ダムの収益は、BHPとコカタ族との間だけでなく、他の複数の先住民グループとの間でも分配されていたというが、認定を受けて、BHPはコカタ族と新たな合意に達する必要が生じ、しかしながら依然としてその合意に至っていない、という状況だ。
改正法は、BHPに対しより広範な鉱業権を付与するものだそうで、先住民の失望は想像に難くない。AFR紙は、 “同法案が可決されたとはいえ、BHPは鉱山現場で多くの日常業務を行うにあたり依然としてコカタ族の承認を得なければならない”として、今回コカタ族が不満を公に表明したことはBHPにとって“不吉な兆候”であるとの見解を示している。
関連記事:BHP社 廃棄扱いしていたSA州オリンピック・ダム銅鉱山の副産物調査へ レアアースなど(2026/05/27)