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シナノケンシ(ASPINA) 脱中国、レアアースフリーの次世代モータ開発を加速――テクノフロンティア2026

2026/07/16 05:43 FREE
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シナノケンシ(ASPINA) 脱中国、レアアースフリーの次世代モータ開発を加速――テクノフロンティア2026

 シナノケンシ株式会社は、15日から東京ビッグサイトで開催されている「テクノフロンティア2026(モータ技術展)」に出展し、精密小型アクチュエータ技術を活かした多様なモータ・ポンプ製品群を披露している。ロボティクスや車載空調向けソリューションが注目を集める中、とりわけ産業界の関心を惹きつけているのが、サプライチェーンの不確実性を払拭する「レアアースフリー」への抜本的な取り組みだ。

■ 駆動領域への志を体現する「ASPINA」ブランド 

同社は2019年、グローバル市場におけるブランド力強化を目的にコーポレートブランド「ASPINA」を立ち上げた。名称は「ASPIRE(志・向上心)」と「SPIN(回転)」の組み合わせに由来し、「Engineered to Aspire」をブランドコンセプトとして掲げている。

コーポレートカラーに採用されたオレンジと青は、同社が注力する「耐熱性が求められる過酷な用途」や「電動化の要となる駆動用モーター製品」をイメージしたものだ。今回の展示会でも、AMR(自律走行搬送ロボット)向けの薄型電動ホイールや、車載空調(HVAC)向けブロワモータなど、高度な動的性能と信頼性が要求されるラインナップが並ぶ。

■ 中国の輸出規制リスクを回避する「窒素鉄磁石」のポテンシャル 

現在の電動化シフトにおいて、モータ産業が抱える最大の懸念が資源調達リスクである。一般的に、NEV(新エネルギー車)の駆動用モーターには強力なネオジム磁石が不可欠となっている。しかし、高温環境下での保磁力を高めるために添加される重希土類は、中国の輸出規制の対象となるなど、地政学的な供給リスクと価格変動リスクに常に晒されている。

こうした課題に対し、ASPINAは米Niron Magnetics社との協業を発表し、重希土類をはじめとするレアアースを一切使用しない「窒素鉄磁石(窒化鉄磁石)」を用いた次世代モータの開発に乗り出した。取材によれば、この最新の窒素鉄磁石は、すでにネオジム磁石に近い磁気特性を得る段階にまで到達しているという。

 【ニュース解説】ASPINA、米Niron社とレアアースフリー磁石搭載モーターの量産化へ協業〜脱・特定国依存と次世代サプライチェーンの構築〜

■ 究極の目標は「駆動用モーター」への実装 ASPINAは本技術の第一歩として、自動車用ブロワやHVACダンパーバルブ、民生・オートメーション向けの各種ブラシレスDCモータおよびハイブリッドステッピングモータ用途での量産化検討をすでに開始している。

しかし、同社のねらいはさらにその先にある。ネオジム磁石に迫る磁性を武器に、最終的には最も要求性能が高い「駆動用モーター」へこの窒素鉄磁石を適用することを目指している。資源の制約を受けない次世代磁石がNEV等の駆動用モータに実装されれば、世界のモータサプライチェーンにおける強力なゲームチェンジャーとなる。

持続可能なモータ供給体制の構築へ向けた「ASPINA」の志が、次世代モータの勢力図を大きく塗り替えようとしている。

YT

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