2026年7月のタングステン市場は全般に下落傾向となっている。中国価格の軟調が続く中、タングステンバーなど中国価格に追随する傾向が強いタングステンがおおむね下落。一方で国際APT価格はもみ合いで、方向感が乏しい。ただ、$3000/MTUの下値は堅く、底堅さも感じられる。
■APTは3000ドル維持、鉱石価格は過去最高値
過去3か月間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)

タングステンAPTの高値は7月17日に$3050/MTUを付けた。7月10日に$3265と前日から11%急伸した後、7%下げた。ただ、$3000の水準は維持している。仲値では7月17日に$3025、安値も$3000ちょうどで$3000の下値は堅い。
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過去3か月間の酸化タングステン価格の推移(Wo3 99.99%min FOB China)($/MTU)

APTに連動しやすい酸化タングステンはAPTと同調してもみ合った末、7月17日に仲値$3035/MTUを付けた。やはり$3000台を維持している。国際鉱石価格は7月10日に$1852/MTUと長い横ばいの後に値上がりし、過去最高値を更新した。ただ長期で見れば上昇率は小さく、ほぼ微調整だ。
過去3か月間の国際タングステン鉱石価格の推移(WO3 65%) ($/MTU)

■中国価格は軟調続く
過去3か月間の中国のタングステンAPTと鉱石価格の推移(WO3 65%) (RMB/mt)

中国価格は軟調だ。APT価格は7月24日に仲値RMB6万1000/mtを付けた。2025年末以来の安値水準となる。7月半ばにRMB6万を割り込む場面がありそこからは持ち直したものの、勢いは鈍い。
中国の鉱石価格も同じ値動きで、こちらは5月末以来の安値圏。
■中国価格への連動目立つ、スクラップは3月以来の安値
過去3か月間のタングステンバー価格の推移(w-4 99.9% China)($/kg)

過去3ヵ月間の炭化タングステン価格の推移(99.7%min 2.5-7.0um Fob China)($/kg)

ほかのタングステンも中国価格に追随した動きとなっている。このうちフェロタングステンと純タングステンスクラップは3月初め以来の安値水準。日本では中国依存からの脱却が進むが、処理能力の限界もありだぶつき気味だ。
過去3か月間のフェロタングステン価格の推移($/kg)

過去3か月間の純タングステンスクラップ価格の推移(99% of Japan)($/kg)

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7月20日
中国税関総署が7月20日に発表した2026年6月のタングステンの輸出量は1075トンと前年同月比4.6%減少した。ただ、輸出量が1000トンを超えるのは2025年12月以来半年ぶりで、2026年に入ってからは初めて。
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7月9日
ベトナム複合企業のマサン・グループ傘下のタングステン大手であるマサン・ハイテク・マテリアルズ(Masan High-Tech Materials)は7月9日、「韓国タングステン採掘のGBイノベーション(GBI)と提携する」と発表した。
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6月24日
オーストラリア資源のタイヴァン・リミテッド(Tivan)は6月24日、「豪州内で運営するタングステン採掘事業で住友商事と協業する」と発表した。合弁設立を視野に入れる。
同社は2025年末、住友商事および独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)との間で、蛍石事業での出資受け入れで合意していた。