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年明け初の家電雑品火災 神奈川綾瀬市で発生 いまそこにある家電火災リスク

2015.01.29 13:57

写真おそらくは年明け初、の家電雑品火災事故が29日午前、神奈川県綾瀬市のスクラップヤード(H金属)にて発生した。同社の付近では停電も発生するなどかなり大規模な火災だったようで、現場から20km離れた業者の事務所からも「まるで飛行機かなにかでも落ちたのではないか」というほどに尋常ではない黒煙がたちのぼっていたという。

家電雑品火災は古くて新しい問題である。

http://www.nhk.or.jp/fukuoka/frontier/back/back_130510.html

 

これまでの雑品火災の多くは船への積み込み時、あるいは船で輸送中に発生することが多く、ヤードで発火するケースはあまり多くない。ヤードで発生する火災は福岡でもあったが近隣施設、住民に直接危険が生じる。その原因としてはこれも言い尽くされているが樹脂の多い家電スクラップが多く積まれていることでなんらかのショックで発火し延焼するとなかなか鎮火しない。

 

一般的な金属スクラップだけならば、それこそ飛行機が落ちたような火災はまず起きない。家電スクラップがそこに積まれていることによって、例えば家電に付属しているリチウムイオン電池などが接触するなどで発火する。

 

相次ぐ家電雑品スクラップの火災事故と国内資源循環の観点から2013年の小型家電リサイクル法施行と同時に環境省、経産省は家電スクラップ流通の監視を強化。一時期は当たり前のように積み込んでいたエアコンを船に積み込むのを止めさせるなど本気で取り組んでいたが、喉元過ぎれば熱さ忘れるで監視側もスクラップ業者側もいつしか一頃の緊張感は失せ、またぞろ全国の港で家電スクラップのヤマが積まれ、中国に輸出されていた。

 

中国向けの家電雑品は中国現地でのミックスプラスチックの価格であるため、たとえ自治体の家電スクラップを3円~10円/kgで落としたとしても採算がとれるといわれている。

端的にいえば儲かるため家電雑品スクラップ業者は規制の網をくぐり抜けても出荷活動をやめないのだが、出荷が出火となるケースも少なくないのは前述した通り。

 

しかしながらこのまま基本的にはザル的な監視のまま野放ししていれば甚大な事故に発展する、とはこれも言い尽くされてきたのだが、いよいよ本質的な抜本的な輸出規制あるいはこうした事故を起こした業者に対しての厳罰化などを導入せねば同じことの繰り返しに終わるだろう。まだまだ全国では家電スクラップが積まれているヤード、港はある。そこは常に火災リスクが存在していると見たほうがいい。

 

これまた言いつくされてきたことだが、こうした火災が起きるたびに、スクラップリサイクル業界への風当たりは強くなる。一般市民からすれば金属スクラップ業者と家電雑品スクラップ業者は同一の存在。さすれば家電スクラップ業者が火災を起こすたびにスクラップ業者全体の社会的な格付けが下がることにもなろう。

 

はっきり言って家電雑品ルートが存在することで自治体での小型家電含む廃家電の入札価格は通常の適切な国内処理では到底不可能な価格が頻発している。それはまさにこの家電雑品輸出ありきの価格だからである。自治体でもこうした家電雑品の行方をしっかりトレースしていく必要があるのは言うまでもない。小型家電リサイクル認定を一種の免罪符として自治体で落としたほとんどの廃家電、小型家電を輸出に回している業者も少なくないだろう。国内資源循環という理想追求の前に安全防災という観点から家電雑品の流通、リサイクルの在り方を業界全体で考え直すべきだろう。

 

(IRUNIV棚町裕次)

 

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