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磁石同志の集まり NS会の第13回が開催される

 8月24日14時半、日暮里にあるホテルラングウッドにて、13回目となる「NS2019」が開催。国内外から約50名が参加した。

 

 明治大学・名誉教授である山元先生から「発起人の一人である浜野氏が亡くなって5年が経った。NS会は、毎年開催され今年で13回目。今回「高性能フェライト磁石」について日立金属の小林主任研究員にお願いしたところ「高性能M型フェライトと車載モータへの適用」について話していただくことになった。フェライトの小型モーターについては元・日立金属の原田氏が世界に先駆けて実用化した。これも何かの縁ではないでしょうか」と開会のあいさつがあった。

 

 日立金属の小林主任研究員から「高性能M型フェライトと車載モータへの適用」について講和が始まった。

 

 

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 まず、日立金属ではフェライト磁石の80%が自動車用(ワイパーやパワーウインドウ、EPS(電動パワーステアリング)、ABS(アンチブレーキシステム))に使われている。電子部品の小型軽量化の観点から、高Br(残留磁束密度)とHcj(高保磁力)が求められてきた。

 

 まず、フェライト磁石開発の歴史から、Sr-La-co系とCa-La-Co系の高性能フェライト磁石に至った。それぞれの組成と磁石特性について説明がった。

 

 

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 高性能化するために、LaとCoの置換を同一組成で行ったり、LaリッチでCo量を減少させたり、La・Co以外に鉄の組成を変えたり、研究を行い割合を導き出した。今後も高性能化していくために、構造解析、電子顕微鏡を用いたマルチスケール解析を行った。Brはほぼ100%だったが、Hcjが15~20%だった。磁気解析を行いCoとCaの占有サイトの分配率を調べた。Sr-La-Coについても同様の解析を行った。粒界層は非磁層で、カルシウムシリコンが挟まれており、均一ではなかった。階段状のステップテラス構造で、高さはC軸の2分の1だとわかった。

 

 Coを増やすと特性が下がってしまう。粒界層を増やしてHcjを増やしてもダメだった。そこで、添加物を助剤的に置換。添加剤の微量添加で粒界層の適正化し改善された。

 

 現在ではCo価格が落ち着いているが、Coは減らす必要がある。でもCoを減らすと特性が落ちる・・・省Co化が課題。

 

 

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 同社製品では、ここ(Next Target)がターゲットとなる。

 

 

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 講和終了後は、会場は宴会場に移り、大同特殊鋼顧問の佐川氏が乾杯の音頭をとって立食パーティが始まり17時半に終了した。

 

 

(IRuniverse 井上 康)
 

 

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