工作機械工業会8月受注速報 8月10.7%増1394億円で8月として外需最高額
8月受注は1394億円(10.7%増)、22ヶ月連続増加で7月1ケタから2ケタ増回帰
9/12の15時に日本工作機械工業会の2022年8月受注速報が開示された。8月受注は1394億円(10.7%増)と7月に1ケタの伸びから2ケタ増に回帰、22ヶ月連続で前年同月比プラスとなった。3年前のコロナ前比較で57.5%増、4年前ピーク時同月比では0.7%減。8月としては2018年の1404億円に次ぐ過去2番目の数字ながら、1400億円割れは2月の1390億円以来2度目。1~8月累計は1兆1930億円(同期比23.9%増)となった。
内訳は外需が876億円(7.7%増)と22ヶ月連続増加し、8月として2014年8月の862億円を抜き過去最大。但し伸び率は3ヶ月連続で1ケタの伸びとなっており、高原状況と言える。コロナ禍で欧州などでは例年より早めの夏期休暇に入るなどの影響もあった様子だが、思いのほか影響は軽微だった模様。内需は518億円(16.3%増)と18ヶ月連続で2ケタの伸びを記録、3年前比では39.1%増、ピーク2018年8月の4年前比では16.9%減ながら、500億超は4年ぶりで、半導体製造装置や自動車もEVを見据えた投資、航空機関連の回復も継続している模様。
金属加工機械として鍛圧機械8月受注は25.0%増216億円と再度同月比増も板金系が減少
工作機械と同じ金属加工機械である鍛圧機械の受注(9/8発表)も、急減した7月同月比29.0%減194億円に対し8月は同月比25.0%増216億円と持ち直し、200億円超に回帰。
国内は121億円(11.5%増)に。鉄鋼3.0倍、自動車87.9%増も、一般機械、金属製品などは減少。輸出は95.5億円(48.9%増)と伸び率回復も、2ヶ月連続100億円割れ。内訳は主力の中国が19.8%増、また北米、東南アジア向け2倍、台湾・韓国4.3倍、一方で欧州は減少。機種別内訳はプレス機械が138億円(51.7%増)と、大型、超大型プレスが増加、中型プレスは減少。一方、板金系は78億円(4.0%減)と2021年3月以来の同月比減少に。
7月工作機器生産額は9%増186億円と19ヶ月連続増
工作機械に関連する工作機器では、日本工作機器工業会が9/9に発表した22年7月の生産額は186億円(9%増)と19か月連続増加した。主力ボールネジが20ヶ月連続プラスで前年同月比13%増の36.3億円、直動軸受は21ヶ月連続プラスで16%増の64.4億円となった。なおボールネジは数量が5月に続き、同月比5.5%減と2度目の減少に。直動は数量1ケタ増も20ヶ月連続数量増が継続している。工作機械以外で半導体製造装置向け等の増加、用途拡大が寄与している模様。
(H.Mirai)
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