JFE HD:23/3上期決算を受けて、ウエブで説明会を開催②
11月4日17時に開催したJFEホールディングスのウエブ会議の続き。説明に使用された資料はこちら。
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⇒「JFE HD:23/3上期決算を受けて、ウエブで説明会を開催①」
<円安による鉄鋼事業への影響>
●前回公表時より円安が進行した一方で、原料市況の落ち着き等に伴い外貨支払超過は縮小。
●22年度の為替フロー差損益影響は▲1,050億円(対前回見通し▲50億円悪化)を見込む。(感応度:1円円安あたり、▲14億円/下期)
●円安による製造コストアップは国内販売価格改善活動により製品価格への反映を推進中。
出所:会社発表資料よりIRU作成
<構造改革の進展:量から質への転換>
●量から質への転換に向けて、構造改革および設備投資を着実に実行中。
・2022年8月 千葉地区 缶用鋼板設備の休止完了、福山に缶用鋼板製造を集約。
・2022年9月 千葉地区 第6高炉改修に着工(2023年1月火入れ)。
出所:会社発表資料よりIRU作成
<22年度下期業績の第7次中期計画に対する立ち位置>
●22年度下期の鉄鋼事業 棚卸資産評価差除き損益は年換算で約1,000億円の見通し。
●来年度計画されている京浜地区上工程の休止をはじめとした諸施策を実施し、24年度2,300億円の業績目標以上の達成を目指す。
<JFEエンジニアリング 2022年度 業績見通し>
●資機材高騰および期ズレ、海外における工事損益悪化の影響により、上期セグメント利益は前回見通し比▲79億円悪化の▲39億円となった。
●資機材高騰分の価格転嫁・コストダウン等によって、年間見通しの200億円は維持(対前年度比▲60億円)。
出所:会社発表資料よりIRU作成
<JFE商事 2022年度 業績見通し>
●北米事業を中心に国内外の鋼材需要・鋼材市況が想定より好調に推移したことにより、前年同期比で大幅な増益。年間セグメント利益は600億円を見込む(対前年度+41億円、対前回見通し+50億円)。
出所:会社発表資料よりIRU作成
<トピックス 京浜地区土地利用の進捗状況>
●京浜地区の土地利用検討エリアは、5エリアにまたがる広大な土地(約400ヘクタール)
●検討エリアの所在する川崎市が策定予定(22年度末)の土地利用方針と整合を図りつつ、「土地売却」「土地賃貸」「事業利用」の選択と組合せで開発を推進
〇扇島:279ヘクタール(内、上工程等休止エリア222ヘクタール)’23年 上工程休止→整備方針→~30年度 一部の土地の供用開始
・2030年度までに一部土地の供用開始
・ENEOS・JERAと先導エリアでの水素・アンモニア等脱炭素燃料の受入・供給拠点整備の検討
〇南渡田:51ヘクタール '24年 事業着工→’27年 一部供用開始
・土地利用検討の最先行エリア
・川崎市計画に基づき、研究開発・イノベーション集積拠点として開発
・エリア内の北地区は24年度に事業着手し、27年度に一部供用開始(川崎市拠点整備基本計画発表)
〇水江エリア、扇町エリア、池上エリア:76ヘクタール
・首都圏における一大リサイクル拠点として拡張整備(水江地区)
<統合報告書・CSR報告書を発行>
出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)
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