出光、北海道電力、JAPEXの3社が苫小牧エリアでCCUS実施に向け共同検討開始
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一)、北海道電力株式会社(本店:北海道札幌市、代表取締役 社長執行役員:藤井 裕)、石油資源開発株式会社(JAPEX、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤田 昌宏)の3社(以下、総称して「3社」)は、北海道・苫小牧エリアにおいて、3社の事業拠点や強みを生かしたCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization, and Storage:CO2の回収・有効活用・貯留)の実現に向けた共同検討(以下、「本共同検討」)を開始する。
2020年10月の政府による「2050年カーボンニュートラル宣言」を受け、脱炭素社会を目指す動きはますます加速している。北海道においても、2020年3月に、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボン北海道」を表明し、積極的な取り組みを推進している。CO2を排出しないもしくは排出量の少ないエネルギーが求められると同時に、CO2を地中貯留することに加えて有効活用するCCUSは、CO2ネットゼロ実現に貢献する技術として早期の実用化が期待されている。また、CCUSの実施に向けた国内法整備などの課題についても、経済産業省「CCS長期ロードマップ検討会」などで官民の議論が進んでいる。
苫小牧エリアは、3社の事業拠点を含む多様な産業が港湾周辺を中心に集積していることに加えて、3社も参画する日本CCS調査株式会社が国のCCS実証試験に取り組むなど、カーボンニュートラルへの取り組みが先行している地域。
今後は、苫小牧エリアの複数の地点をつなぐハブ&クラスター型CCUS事業※を2030年度までに立ち上げることを視野に、地元自治体や地域の理解と協力を得ながら、CO2排出地点とCO2回収設備、CO2輸送パイプラインに係る技術検討、CO2貯留地点の適地調査などを中心に、具体的な調査・検討を進めていく。また、本共同検討にあわせ、CO2利活用についても具体的な検討を進める予定。
注)※ハブ&クラスター型CCUS事業:1つの排出源からCO2を回収・貯留するCCS事業のみならず、地域にある多くの排出源をカバーし、そのCO2を有効活用することで、社会としての排出をより多く縮減するCCUS事業。
<参考:苫小牧エリアにおける3社事業拠点>
(出典:出光興産)
(IR universe rr)
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