白銅 2023年3月期 第3四半期決算短信公表
2023年3月期四半期決算に関する定性的情報
経営成績に関する説明
① 売上高
売上高は、前年同四半期比17.1%増加し、473億7千9百万円となった。主な増加要因は、原材料市況の影響等によるもの。
2023年3月期第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、製造業を中心に好調を維持した一方で、新型コロナウイルス感染症は収束が見えない状況が継続しており、ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻の長期化によるエネルギー価格の高騰、急激な為替相場の変動などにより、景気の先行きに不透明感が広がっている。
同社グループ業績に影響が大きい半導体製造装置業界においても、長期的にはIoTやDX、AIの推進などによる半導体需要の拡大が予想されているものの、在庫調整局面が続いている。その他、工作機械業界は、同第3四半期以降、輸出向けを中心に受注環境は減少傾向に転じている。また、航空機業界の設備投資は回復の兆しが見られるが、依然として低調な状況が継続している。なお、感染拡大が続く新型コロナウイルスを踏まえ、同社グループでは、在宅勤務・時差出勤の継続等による感染予防策を引き続き実施。
顧客往訪や対面営業が制約を受ける中で、以前より同社が注力してきた24時間365日お見積り・ご注文可能なWEBサイト「白銅ネットサービス」の利用促進および「リモート営業」ツールの活用により、顧客サービス低下への影響を一定範囲に抑えている。また、「白銅ネットサービス」の取扱商品数を2022年3月末の32,700品目サイズから2022年12月末には、46,000品目サイズへ拡充し、利便性の向上に努めた。
その他、連結子会社の内、上海白銅精密材料有限公司は、中国国内における新型コロナウイルスの行動制限等の影響により、売上高は前年同四半期を下回りましたが、株式会社AQR、Hakudo(Thailand)Co., Ltd.の売上高は、前年同四半期を上回って、好調に推移している。
以上の顧客満足度の向上および事業規模拡大等の施策を着実に実行した結果、売上高は、前年同四半期比で増加した。
② 営業利益
営業利益は、前年同四半期比1.1%増加し、31億6千6百万円となった。運賃や電気料金をはじめとする各種コストは上昇したが、売上高の増加および原材料市況の影響等により、増益となった。なお、前年同四半期の棚卸資産影響額の差益は4億2千2百万円だったが、2023年3月期第3四半期連結累計期間の棚卸資産影響額の差益は4億5千1百万円に増加した。棚卸資産影響額を除いた営業利益は、前年同四半期比で0.2%増加し、27億1千5百万円となった。
③ 経常利益
経常利益は、営業利益の増加により前年同四半期比4.8%増加し、33億6千9百万円となった。なお、同社は2022年12月14日付で米国に100%出資子会社である、Hakudo USA Inc.を設立したが、2023年3月期第3四半期連結累計期間における業績への影響はない。以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期比4.6%増加し、22億8千9百万円となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおり。
④ 同社を取り巻く環境
原材料市況は、電気銅建値がトン当たり2022年3月末の133万円から2022年12月末には116万円に下落し、アルミニウム地金(日本経済新聞月別平均値)もトン当たり2022年3月末の48万8千円から2022年12月末には39万3千円に下落した。一方、ステンレス鋼板(鉄鋼新聞月別中心値)はトン当たり2022年3月末の50万円から2022年12月末には68万円に上昇した。
詳細は以下参照。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7637/tdnet/2231978/00.pdf?_fsi=EqyouPdV
(IR universe rr)
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