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日本曹達と三谷産業グループのアクティブファーマ、技術提携契約を締結

~『連続フロー法』による製造プロセスの社会実装に向けて協業を推進~

 日本曹達(日本ソーダ)株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:阿賀 英司、 以下 日本曹達)と三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市/代表取締役社長:三谷 忠照、 以下 三谷産業)のグループ会社であるアクティブファーマ株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:寺田 一彦、 以下 アクティブファーマ)は、化合物の合成に活用されるフロー法による製造プロセスに関する取り組みを加速させることを目的に技術提携契約を締結した。

 

 今後、 技術提携を通じて互いの研究資源を活用しながら、 両社それぞれの事業領域での生産活動における効率性の向上と環境負荷低減の取り組みを進めていく。

 

 また、 同提携を契機に、 アクティブファーマが2020年より参画する東京大学 大学院 理学系研究科小林修教授の有機合成化学研究室(以下 小林研究室)に日本曹達も参画する。触媒に関する世界最高水準の知見を有する小林研究室が推進する『連続フロー法』の社会実装に向け、 東京大学・日本曹達・アクティブファーマは密に連携していく。

 

技術提携の背景

化合物の合成にあたり、その手法は『バッチ法』と『フロー法』に大別される。バッチ法は、化学反応に必要なすべての原料をフラスコ容器や反応釜に投入し生成物を取り出す手法。フロー法は、管型の反応器(リアクター)に、化学反応に必要な原料等を流しながら、生成物を連続的に取り出す手法で、効率性・安全性・環境調和性において利点があり、次世代の低環境負荷型の合成手法として期待されている。 

 

高度な有機合成技術をもつ日本曹達は、1950年代に農薬分野へ事業を展開して以来、効力と安全性を追求した各種農薬を開発・製造・販売し、多くの国々で登録・支持されている。また、2010年頃よりフロー法に関する検討を実施し、2016年にはグループ会社でフロー法による農薬中間体の商業生産を開始している。

 

医薬品原薬の開発・製造を行うアクティブファーマは、2020年5月より小林研究室と耐久性が高く分離回収が容易な不均一系触媒(固体状態のまま化学反応を促進する触媒)による『連続フロー法』の商業化に向けた共同研究を進め、製造した原薬が日本薬局方※の規定する品質基準への適合を確認するなど大きな成果を挙げている。また、高齢社会の進行に伴い医薬品の需要が高まっている一方で、生産現場では労働力人口の減少により労働環境が厳しくなることが見込まれている。現代において医薬品原薬の安定供給は極めて重要であり、生産現場の省力化や省人化による対応が求められている。こうした点からも連続フロー法の活用は有効だ。

 

日本曹達は、アクティブファーマが考える現代社会の課題に理解を示すとともに、将来的には連続フロー法が自社における製造プロセスにも応用できると考え、日本曹達のもつ有機合成技術やフロー法の知見が自社における製造プロセスにも応用できると考えている。両社は、互いの研究資源を活用しながら両社のもつ技術・ノウハウを組み合わせることで、両社それぞれの事業領域における製造プロセス技術の開発が加速できると考え、今般の技術提携に至った。 

 

 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第41条により、医薬品の性状及び品質の適正を図るため、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書 

 

『連続フロー法』について

 2015年に東京大学 大学院 理学系研究科の小林修教授らの研究グループは、『連続フロー法』を構築し、医薬品有効成分を高収率かつ高選択収率で合成することに成功。連続フロー法は、不均一系触媒を用いた反応装置をいくつも連結し個々の反応を組み合わせることで、フロー法の利点を残しつつ複雑な化合物を合成できる手法だ。  

 

【関係各社のコメント】

東京大学 大学院 理学系研究科 小林修教授のコメント 
 高度な有機合成技術をもち、フロー法による農薬中間体の商業生産に取り組んできた日本曹達と、高品質な医薬品原薬を安定的に供給し、連続フロー法により一定品質を担保した原薬の製造実績を作り上げたアクティブファーマの技術提携は、化学産業における製造プロセスに一石を投じる非常に有益な取り組みです。両社の今後の発展に期待するとともに、社会実装に向けた東京大学他の基礎研究とのトライアングル体制も充実させていきたいと思います。 

 

日本曹達 代表取締役社長 阿賀英司のコメント 
 現在進められている日本曹達グループ長期ビジョン「かがくで、かがやく。2030」達成に向けて、今年度新たに研究技術戦略を策定いたしました。その中でもフロー合成については、特に強化すべき技術として戦略的に新たな技術獲得を目指しております。アクティブファーマ、東京大学との連携により、当社事業の発展に寄与することが期待できる連続フロー合成技術を育成し、農薬製造等への実装を目指してまいります。 

 

三谷産業 代表取締役社長 三谷忠照のコメント 
 日本曹達は三谷産業とは90年近くのご縁がある大切なビジネスパートナーです。強固なネットワークを武器に世界中で支持される農薬製品をプロデュースし、早くからフロー法による商業生産にも取り組まれてきた日本曹達とアクティブファーマの提携を心から嬉しく思います。原薬の安定供給や労働環境などの諸課題に連続フロー法の技術・ノウハウが役立つと信じ、東京大学ならびに小林教授の支援もいただきながら原薬製造や生産現場の変革にチャレンジしてまいります。 

 

アクティブファーマ 代表取締役社長 寺田一彦のコメント 
 私は大学卒業後、三谷産業に化学品の営業として入社し、主に日本曹達高岡工場で製造された液体塩素、苛性ソーダ、塩酸を販売していました。また新入社員当時、初めての新規獲得案件が日本曹達グループの日曹エンジニアリングが設計製造した廃水処理設備でした。ビジネスマンとしての私の育ての親である日本曹達と技術提携できる機会をいただけたことに感謝するとともに、東京大学の協力も得ながら、連続フロー法によるより良い製造方法の模索に努めてまいります。 

 

三谷産業と日本曹達とのつながり

 1928年に創業した三谷産業の祖業は石炭の卸売だった。創業者の三谷進三は1930年代、富山県高岡市に日本曹達の工場が建設されることを聞き、東京・丸の内にある日曹コンツェルンの中野友禮総裁を訪問。以来、工場の稼働に必要な石炭の全量を供給することとなり、この時より両社の関係が始まり現在に至る。

 

戦争により石炭が統制物資の対象となった三谷産業は1940年代より、これまで石炭を供給していた日本曹達を含む化学品メーカーの工業薬品を販売する事業を開始した。これが三谷産業グループの化学品関連事業の始まりであり、化学品関連事業は現在、グループ売上高の4割超を占める規模にまで成長している。

 

近年では、化学品分野だけでなく、ソフトウェア導入や情報システム構築といったICT分野も含め、多面的な取引をしている。


(参考情報)三谷産業 20221215日付プレスリリース:「三谷産業グループのアクティブファーマ、医薬品原薬製造において効率性・安全性・環境調和性に優れた『連続フロー法』を確立」 
https://pdf.irpocket.com/C8285/uFlf/sKHo/l3f2.pdf 

 

【日本曹達について】 

 日本曹達は1920年の創立以来、独自の技術とノウハウを蓄積し、農薬、医薬品、特殊化学品など高機能・高付加価値の化学製品を提供してきた。また、化学物質を取り扱う企業として、レスポンシブル・ケアの考え方を常に意識し、環境、安全、健康に配慮した事業活動を行ってきた。 
https://www.nippon-soda.co.jp/
 

 

【アクティブファーマについて】 

 アクティブファーマは、2009年6月に設立した医薬品原薬の開発・製造・販売会社。東京に本社、富山県富山市八尾町に事業所・生産工場を保有している。社会の要請に応じて原薬の開発に積極的に取り組み、また高品質を第一に考え、顧客にとってなくてはならないパートナーを目指し事業展開している。社名は原薬(APIActive Pharmaceutical Ingredient)に由来している。 
https://www.activepharma.co.jp/

 

【三谷産業グループについて】 

 石川県金沢市で創業して95年、ベトナムで創業して28年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠点に、化学品/情報システム/樹脂・エレクトロニクス/空調設備工事/住宅設備機器/エネルギーの6セグメントで事業を展開している。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントとして、顧客にとっての最適を追求するとともに、「創業90年を越えるベンチャー企業」として更なる進化へと挑戦している。 
https://www.mitani.co.jp

 

 

(IR universe rr)

 

 

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