中国江西省、資源乱開発の監視強化 16日から本格調査、タングステンやリチウムなど
2023/03/15 22:45
中国江西省政府は省内の鉱山資源、特にタングステン、レアアース、リチウムなどの開発に関し監視を強化する。3月16日から調査隊を本格投入し、同省の一部地域で資源の乱開発が目立っていることに対応する。
江西省政府の6日の発表によると、同省は資源開発の監視に向け、3月15日まで調査隊の編成に取り組んできた。今後は調査の後、5月1日から整備に着手し、8月からは整備や指導を一段と強化して10月末まで長期的に監視する。具体的には、開発企業の審査を厳格化し、認可区域外での開発を禁じる。また、安全な鉱山開発を実現するとともに、鉱山の修復や環境保護に着目した資源開発を目指す。
江西省では宜春市などの鉱山で違法な鉱物資源開発が目立っていたとされる。2022年12月には、当局の環境調査のために同市のリチウム鉱山が幅広く操業を停止し、世界のリチウム相場に影響を与える場面があった。一方、中国政府は鉱物資源開発に注目しており、13日に閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)でも、要人から重要鉱物資源の開発を促進する方針が示されていた。
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(IR Universe Kure)
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