SUSscrap MarketWatch 2023#5 デフレスパイラル
2023/03/23 18:05
国内ステンレススクラップ市況は再度の下げ含み。先週、ひそかに日鉄ステンレスはじめ親和スチールも304スクラップの購入単価をキロ当たり5〜10円引き下げたばかりだが、日鉄ステンレス、JSPはさらに10円の引き下げ及び納入枠の更なる制限も検討しているという。
ここに至る経緯はいくつかのストーリーがあるのだが、基本的にはステンレススクラップの需要が国内外で冴えない、ということに尽きる。
LMEニッケル相場と304スクラップ相場の推移
中国の304スクラップ相場の推移(RMB/ton)
韓国向けはポスコの買いが復活したとはいえ、浦項は在庫過多。したがって国内の韓国向けシッバーも多くは買えない。すでに日本冶金は荷止め、日鉄ステンレス系のJSPも前述したように枠制限を厳しくする方向。さらに中国向けも、中国現地ディーラーの買いが弱まっていること、相場が1600ドル以下(11,000元以下)まで下落していることで中国向けシッバーの買いも衰えている。
つまりは売り場が狭まっている。
相場の下落に売り場の縮小、ステンレススクラップ市場はいつか来た道に再び入っている。
(iruniverse yt)
関連記事
- 2024/04/27 韓国2024年3月SUSスクラップ輸出入 日本からの輸入2万6千トン、輸出2千トン
- 2024/04/26 【貿易統計/日本】 2024年3月のフェロニッケル輸出統計
- 2024/04/26 【貿易統計/日本】 2024年3月のニッケル(鉱石&地金)輸出入統計
- 2024/04/26 【貿易統計/日本】 2024年3月の日本のステンレススクラップ輸出入統計
- 2024/04/26 ニッケルブログ#13 なぜ政策立案者はニッケルに関心を持たなければならないのか?
- 2024/04/26 ニッケルブログ#12 なぜバッテリーにニッケルなのか?
- 2024/04/26 ニッケルブログ#11 パリ-とのバッテリー・チャット 第5回:スタンリー・ウィッティンガム博士
- 2024/04/25 韓国2023年年間SUSスクラップ輸出入 日本からの輸入9.9万トン、輸出はインド向けが最多
- 2024/04/25 SUSscrap MarketWatch 2024#7 各社事情で異なる購買スタンス
- 2024/04/25 ISRI 2024ラスベガスには70か国から6800人が参加 インド、中国系のリサイクラーが目立つ