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EU委員会・ドイツはグリーン合成油エンジン車の使用容認

 NHKラジオR1朝7時のニュースで3月25日EU委員会とドイツ政府は二酸化炭素と水素で合成された合成油を燃焼するエンジン車の販売を2035年以降も禁止しないとの合意に達したと報じた。

 

 合成油は、回収される二酸化炭素と水素を使用する為、温室効果ガスの排出にはならないとの理由があげられている。

 

 

 「人工的な原油」とも呼ばれる合成燃料は、他にも用途に応じてガソリンやジェット燃料の代替として既存インフラ、設備で利用できる

 

写真:JOGMECが天然ガスから製造した合成燃料。左からナフサ、灯油、軽油

 

 Jogmecは民間と共同で、天然ガスから合成燃料油を製造する技術GTL(Gas to Liquid)を既に開発していた。今回のドイツとEUが合意したは合成燃料油は天然ガスではなく、排出される二酸化炭素とグリーン水素で製造する事が前提のようであるが、Jogmecが共同開発したGTL技術も類似技術として応用可能と思われる。

 

 Jogmecは、GTL合成油のメリットとして、①エネルギー密度が高い、②従来設備の発電所、トラック、飛行機などで活用可能、③資源の少ない国でも製造可能、④化石燃料中に比べ硫黄などが大気中へ排出されない為環境負荷が小さいなどと主張している。

 

 ドイツや日本など自動車生産国にとって、合成燃料車の使用が認められると、バッテリー生産の負荷が減るだけでなく、従来のエンジン車の製造業界が生き残れる事で雇用も確保できるメリットが大きい。

 

 今回のドイツとEUの合意が世界のバッテリー生産に与える影響が懸念されるが、バッテリー、グリーン水素、グリーン合成燃料の3本の解決策が示され、多様なカーボンニュートラルの対応が期待される。

 

 

(IRuniverse Katagiri)

 

 

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