オガワエコノス 廃プラの脱塩技術開発が令和5年度産業廃棄物処理助成事業に採択
~脱炭素社会、循環型社会に向けたリサイクルの高度化を加速~
株式会社オガワエコノス(本社:広島県府中市、代表取締役:小川勲)は、令和5年度に計画している「廃プラの熱分解法を用いた脱塩技術開発によるリサイクルの高度化事業」が公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団(所在地:東京都港区)の実施する「産業廃棄物処理助成事業」に採択された。
助成事業概要 産業廃棄物処理助成事業は、資源循環型社会システムの効率的な構築のために必要な高度な技術力の育成支援及び健全な処理業者の育成支援のための方策として行われている。具体的には①3R(※1)に関する技術開発事業又は環境負荷低減に関する技術開発事業、②高度技術を利用した3R又は環境負荷低減施設の整備事業、③上記①、②に関する起業化のための調査事業等がある。
<写真左から:常務取締役 小川貴広、 RPF事業部兼事業開発部 部長 藤村卓磨>
リサイクルの高度化事業概要 【背景】 プラスチック処理の現状として、全国で47万トンが未だ埋立処分されており、更に熱利用をせずに単純焼却されている物を含めると125万トンもの廃プラスチックが未利用のまま処分されている。
これらの処分されているプラスチックをもう一度プラスチック原料としてリサイクルする事や燃料として利用する等、有効利用促進に必要なリサイクルの高度化を実現するうえでいくつかある課題の一つとして、塩素含有の問題がある。特にプラスチックリサイクル手法のなかでケミカルリサイクルやサーマルリサイクルといった手法では、処理工程上高温で処理する場合が多く、その際発生する塩素系ガスによる設備の腐食を促進させるなどの問題から未利用のまま単純焼却や埋立処分されてしまっている実情がある。
そこで、原因となるPVC、PVDC等の樹脂を分別して少しでも有効利用を促進する施策として、光学選別機を導入するケースが増えてきており、リサイクルの高度化が進んでいる。一方で、光学選別機で除去されたPVCやPVDC等の塩素系樹脂は高塩素含有プラスチックとなることから、リサイクルは極めて困難な状況となり有効利用は一定程度進むものの、課題は残ったままとなっている。
<脱塩の位置づけ>
【目的・内容】 この高度化事業では、光学選別機で除去された塩素系プラスチック等を、熱分解法を用いて塩素を塩化水素として分離除去し、塩素低減の評価を行う。これまで単純焼却や埋立処分されていた塩素系プラスチックが、塩素低減されることでケミカルリサイクルやサーマルリサイクルへとリサイクルの高度化に繋がると考えられる。これらの取組みを通じて持続可能な脱炭素社会、循環型社会へ貢献する。
(IR universe rr)
関連記事
- 2024/05/11 DOWA HD:24/3期決算説明会を開催した模様
- 2024/05/10 レゾナック エマルジョングループ製品の販売価格改定
- 2024/05/10 MIRUウェビナー(5/9) 欧州ELV規則(案)とバッテリー規則に関するポイント解説備忘録
- 2024/05/10 SUMCO(3436) AI半導体向ウェーハが予想以上も、その他の回復が鈍い
- 2024/05/09 HONDA:インドでの電動化の加速に向けた研究開発拠点をベンガルールに開設
- 2024/05/09 水俣病問題から一貫して目を背ける環境省
- 2024/05/08 旭化成、三井化学、三菱ケミカル 西日本でのエチレン製造でCN実現に向け3社連携
- 2024/05/08 TREホールディングス:千葉県市原市による『サーキュラーエコノミー普及促進事業 産学官連携プロジェクト』への参画
- 2024/05/08 三井化学と旭化成新設企業のエム・エーライフマテ 家庭でコンポスト可能不織布(生分解プラ)開発
- 2024/05/08 廃バッテリー不適正輸出問題、経産省改めて見解示す――参議院経済産業委員会