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スカイウォータージャパン合同会社:空気から水を生成し世界を変える

2023年5月10日から12日の間、東京都江東区の東京ビッグサイトにて「第18回 オフィス防災EXPO 春」が開催された。
今回の記事では水にまつわる種々の問題を解決する可能性を秘めた、スカイウォータージャパン合同会社のソリューションを軸に見ていくこととする。

 



 

世相を取り巻く水問題


 我々の生活に欠かせないライフラインの一つとして当たり前となっている水道設備。
日本に住む人々にとっては「蛇口をひねれば水が出る」「飲料水も蛇口から出てくる」という2点は常識として染み付いている程だ。
世界各国に比べて日本の水資源の豊富さは群を抜いて高レベルな物であると言えるだろう。


 実際の所、日本国外の多くの地域で水道水はあれどそれが飲用に適するものではない状況なのはよく知られている。
海外旅行や現地での生活をスタートするにあたり、飲み水は買うものであり無尽蔵に供給されるものではない。
ましてや各大陸の内陸部などでは生活のための水すら貴重とされる。
そういった点からも「生活水としても転用できる、飲めるだけの綺麗な水」は喉から手が出る程欲しい物として見なされている。
文明が河川から起こり、昨今では水を巡る戦争すら発生している世情を鑑みれば日本の治水状況の良さは言わずもがなだ。
しかし、この水資源に危機が迫りつつあるのは余り知られてはいない。


 日本を始め、世界各国では現在水を市中に行き渡らせる為には水道設備が必要不可欠となっている。
かつては河川の高低差を利用し水を引いていた状況は、ポンプと浄水設備のおかげでこれまでより遥かに広い土地に膨大な量の水を供給している。
そんな水を支える設備の一つである水道管は、法定耐用年数が40年と定められている。
その耐用期限を現状オーバーしている水道管の割合が、年を経るごとに増えているのだ。


 これらの設備を交換すれば良いとは確かにその通りではあるのだが、そうは問屋が卸さないのがこの問題の根深い所である。
ライフラインを支える為の技術者の高齢化と労働人口減少に伴い、全体的な技術者の数が不足している。
また昨今の景気低迷やロシアのウクライナ侵攻に端を発する物流供給の滞り、資材価格の高騰なども相まってコストが年々上がりつつある。
そして2021年10月3日に崩落事故を起こした和歌山市の六十谷水管橋の件で、一般層にも水資源の問題が注目される事となった。
だが減少を迎える労働人口の問題は解決せず、水の供給体制は暗い影を払拭できていない。
生活基盤として必要な事はさる事ながら、水は産業資源としても大いに利用されている。
迫りつつある水を取り巻く問題に対し、有効打が現在打てていない状況なのである。


 スカイウォータージャパン合同会社は、今回初めてその問題を解決する一手を提示している。


命の糧を生み出す魔法


 スカイウォータージャパン合同会社は大阪府大阪市に本社を置く企業である。
その名の通り、米国はフロリダに本社を置くアイランドスカイ社の製品「スカイウォーター」を日本を拠点に国内外で展開する事を事業内容としている。
このスカイウォーターの生産モデルとして、今回会場にて「Skywater360」と「Skywater Oasis」が展示されている。
これらの設備は一見すると箱の様な機械であるが、そこに秘められた機能は文字通り「魔法」のような機能である。

 


 どちらの製品も機能としては単一の用途を持っている。それが「空気から水を作る」という信じがたい事を可能としているのだ。
そのメカニズムはシンプルなものであるがアイランドスカイ社により複数の特許が取得されており、吸気した空気をフィルターで濾過し、エバポレーターを通して冷却・結露させ水滴になるまで冷却する。
これをウォータータンクへ貯水し、各種殺菌設備を通して再度浄水フィルターを通す事で飲用可能な水として提供されるというものだ。
技術的には古代の文明社会でも空気中を通過する霧を水滴とし、それを生活の水資源の一部として用いていた事例が存在する。
いわば太古の技術を現代において大いに実用可能なレベルにまで昇華させた物と言えるだろう。


 肝心の水の生産量についてももちろん折り紙付きとなっている。
産業向けモデルであるSkywater360は、フル稼働させる事で1日あたり最大1200リットルもの水(純水)を生産可能だ。
オフィスなどへの用途に向くSkywater Oasisは一日あたり最大30リットルとこちらも飲用用途としては十二分な量を生産する事が出来る。
そしてこの機器の最大の特徴が、先述した通り「空気から水を作る」というソリューションがどこでも可能であるという点である。

 


 

 まず飲用水としての観点から見れば、ミネラルフィルター、浄水器などを加える事によりオフィスなどはもとより水源が遠い地域などへの飲用水の提供が出来る。
電力さえあれば稼働する事が出来る為、災害発生時の緊急用飲料水の水源として利用出来るのだ。
その上で大型のモデルは、純水が出来ることにより産業用水資源としてどういった用途にも用いる事が出来る汎用性の高さを持つ。
例えば畜産や水耕栽培、陸上養殖といった事業をこれまで以上に多くの土地で可能とする。
加えて半導体生産や造幣事業といった用途においても産業用の水資源が欠かせない。
もちろん他の工業や鉱業、建築事業など様々な局面で水を利用する事業はいくらでも存在する。
これら多くの事業で利用する水の供給源として、かつ水道設備の改修期間中に発生する水不足に対する切り札という両面のメリットを兼ね備えているのである。
 

 特に大型のSkywater360に関しては、大量に水を生産できる事でエネルギー事情の解決にも寄与する可能性が拓かれる。
というのも、大量に生産された水はエネルギー源として注目されている水素燃料向けの水供給源として機能するのである。
これに太陽光発電システムとそれに接続するバッテリー、ついでに小型の水素燃料電池搭載の発電機等を組み合わせる事でオフザグリッドの「完全な再生可能エネルギー由来の水資源生成システム」が出来上がるのだ。
水素燃料はその水素発生源の確保の為に、どれだけ効率よく安価で大量の水素を生産出来るかという大きな壁が立ちはだかっていた。
このSkywater360による再生可能エネルギー由来の水資源は、その付加価値もあり今後の燃料事情を大きく改善させる可能性すら秘めているのだ。
 

 このスカイウォーターは元々先述した米国企業の製品であったのだが、今回スカイウォータージャパン合同会社が手掛けるにあたり多くの部品を日本製で置き換え、国内で組み立てている。
実現に要した期間は14年と非常に大器晩成な事業となっているが、それだけに遜色ない性能と万全のサポート体制を実現させている。
そのため国内で導入した際にトラブルが発生した際にも、その修理の時間やコストに悩まされる事は無くなるであろう。
加えて今回のモデルは将来的に発展・改良させる事を目標とされており、いずれ技術が進んだ際にはより小型でありながら同様の性能を備える、あるいは安価で取り回しやすいモデルの開発を進めていきたいとの事である。
今回の製品の導入には多くの企業の協力が不可欠であり、特に大阪府大阪市に拠点を構える近鉄グループの主要事業である株式会社近鉄百貨店が名を連ねている事で大きく注目を集めている。
同社の担当者曰く、今回スカイウォータージャパン合同会社の事業に対し積極的な協力を果たし、多くのユーザーを獲得する為に後押しをしていきたいと語っていた。

人々の生活を支える為に必要な水資源、その確保を可能とする奇跡の技術を普及させていくスカイウォータージャパン合同会社。同社の今後の事業展開が大きな注目を集めている。


(IRuniverse Ryuji Ichimura)


【本製品のお問い合わせ先】
info@iruniverse.co.jp

 

 

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