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2023年8月(速報) 鉄鋼生産概況(熱間圧延鋼材 詳細)

 2023年9月22日、日本鉄鋼連盟が8月(速報)の鉄鋼生産概況を発表した。

 2023年8月(速報)の熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)の生産は、629.4万トンと前月比5.3 %減、前年同月(1,930.4万トン)比2.3 %減となり、前年同月比では3か月ぶりの減少となる見通しとなった。

 

 普通鋼熱間圧延鋼材の生産は502.3万トンと前月比4.6 %減、前年同月比0.3 %減となり、是前年同月比では3か月ぶりの減少、

 特殊鋼熱間圧延鋼材 の生産は127.1万トンと前月比8.2 %減、前年同月比9.2 %減となり、前年同月比では2か月ぶりの減少の見通し。

 

 日本鉄鋼連盟が9月19日発表した普通鋼鋼材用途別受注統計によると、7 月の普通鋼鋼材受注(内需計)は、前年同月比 2.6 %減の287万トンと2か月ぶりの減少となった。

 

 銑鉄及び粗鋼生産概況は下記をご参照ください。

2023年8月(速報) 鉄鋼生産概況(銑鉄及び粗鋼生産 詳細) | MIRU (iru-miru.com)

 

 なお、下記図表番号は、上記記事からの連番となっている。

 

<熱間圧延鋼材生産高>

《2023年1-3月期》

 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産高は、1,915.5万トンと前年同期(1,930.4万トン)比0.8 %減となった。

 普通鋼生産高は、1,527.1万トンと前年同期(1,517.8万トン)比0.6 %増となった。

 特殊鋼生産高は、388.3万トンと前年同期(412.5万トン)比5.9 %減となった。

 

《2023年4-6月期》1-3月期比では2.3 %増

 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産高は、1,960.2万トンと前年同期(2,009.5万トン)比2.5 %減となった。

 普通鋼生産高は、1,566.5万トンと前年同期(1,592.1万トン)比1.6 %減となった。

 特殊鋼生産高は、393.7万トンと前年同期(417.4万トン)比5.7 %減となった。

 

《2023年1-6月期》

 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産高は、3,875.7万トンと前年同期(4,036.5万トン)比4.0%減となった。

 普通鋼生産高は、3,093.6万トンと前年同期(3,177.7万トン)比2.6 %減となった。

 特殊鋼生産高は、782.1万トンと前年同期(858.8万トン)比8.9 %減となった。

 

 図4に2023年8月(速報)までの熱間圧延鋼材(赤折れ線グラフ)の生産高推移を示す。

 

図4 熱間圧延鋼材の生産高推移 2023年8月(速報)まで(平成17年~令和4年度は月換算)

 

<熱間圧延鋼材生産高 2023年8月(速報)>

 

○ 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)の生産は629.4万トンと前月(664.8万トン)比5.3 %減、前年同月(643.9万トン)比2.3 %減となり、前年同月比では3か月ぶりの減少となる見通し

普通鋼熱間圧延鋼材 の生産は502.3万トンと前月(526.4万トン)比4.6 %減、前年同月(504.0万トン)比0.3 %減となり、前年同月比では3か月ぶりの減少となる見通し

特殊鋼熱間圧延鋼材 の生産は127.1万トンと前月(138.4万トン)比8.2 %減、前年同月(140.0万トン)比9.2 %減となり、前年同月比では2か月ぶりの減少の見通し

 

 

<熱間圧延鋼材生産高 2023年7月(実績)>

○ 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)の生産は664.8万トンと6月(651.7万トン)比2.0 %増、前年同月(630.5 万トン)比5.4 %増となり、前年同月比では2か月連続の増加となった。

普通鋼熱間圧延鋼材 の生産は526.4万トンと6月(518.1万トン)比1.6 %増、前年同月(492.7万トン)比6.8 %増となり、前年同月比では2か月連続の増加となった

特殊鋼熱間圧延鋼材 の生産は138.4万トンと6月(133.6万トン)比3.6 %増、前年同月(137.7万トン)比0.5 %増となり、前年同月比では18か月ぶりの増加となった

 

 表4に2023年8月(速報)及び7月(確定)全国鋼材生産高を示す。

 

表4 2023年8月(速報)及び7月(確定) 全国鋼材生産高

7月実績(確定):前月速報値を修正(黄色マーカー部

2023年8月(速報)生産高が前月及び前年同月比増の見通しとなった品種(水色マーカー

 

 表5に品種別 年度(月換算値)と月別生産高との比較を示す。

 

表5  鋼材生産高 品種別 年度(月換算値)と月別生産高との比較

 

 

<普通鋼鋼材受注>

 

 日本鉄鋼連盟が9月19日発表した普通鋼鋼材用途別受注統計によると、7 月の普通鋼鋼材受注(内需計)は、前年同月比 2.6 %減の287万トンと2か月ぶりの減少となった。

 

 表6に普通鋼鋼材用途別受注高を示す。

 

表6 2023年7月及び2023年4月~7月期用途別受注高

 

・建設用(6.4 %減)は、土木(1.7 %増・15か月ぶり)が増加したものの、建築(7.4 %減・15 か月連続)、その他建設用(10.5 %減・19か月連続)が減少したことから、全体では15か月連続の減少となった。

 ※その他建設用:建築金物、建築用付属資材(配管・配線用、サッシ、シャッター等)、仮設材 (足場鋼管、メタルフォーム等)など。

 

・製造業用(1.1 %減)は、造船(3.2 %増、3か月ぶり)、自動車(11.2 %増・5か月連続)が増加したものの、産機(12.4 %減・14か月連続)、電機(16.4 %減・3か月ぶり)が減少したことから、全体では 3か月ぶりの減少となった。

 

・建設向けのウェイトが高い販売業者向け(1.3 %減)は 15か月連続の減少となった。

 

・内需全体(2.6 %減)では 2か月ぶりの減少となった。

 

・輸出向け(26.9 %増)は 3か月連続の増加となった。

 

〔表6〕鋼材受注総括表 鉄鋼需給の動き2023年9月(一般社団法人日本鉄鋼連盟)より

 

 2023年度4-6月期の国内向け受注量は、前年度比3.9 %減の864.8万トンにとどまった。

 需要分野別受注量をみると、建設用(建築・土木)が219.6万トンで前年同期比13.1%減となった一方、製造業向けは、同2.4%増の363.7万トンとなった。

 

<2022年度のふりかえり>

 22年度の建設(建築・土木)向けは同9.7%減の946万トンと再び1万トンの大台を割り込んだ。建築、土木ともに低調で6~8%のマイナスとなった他、約7割が建設向けとされている販売業者向けも8%強、減少した。四半期換算値では236.5万トンであり、2023年4-6月期は、これを下回った。

 

 22年度の製造業向けも伸び悩んだ。22年度の受注量は1,475万トンで前年度比6.3 %減。主力の自動車向けは年度後半になって回復傾向を見せたが、年間では同4.2%減の679万トンにとどまった。四半期換算値では368.8万トンであり、2023年4-6月期は、これを僅かに下回った。

 

 2022年度はコロナ禍で落ち込んだ20年度と同水準で、コロナ前の19年度と比較すると約20%低かった。

 

 2023年度4-6月期の輸出向け受注量は前年同期比11.3%増の587.5万トンとなった。

 国内向け・輸出向けを合わせた普通鋼の総受注量は同1.7%増の1.7%増となった。

 

<2022年度のふりかえり>

 22年度の輸出向け受注量は前年度比3%減の2,178万トン。鉄鋼製品の輸出環境は米中貿易摩擦が激化した18年度以降、伸び悩んでおり、22年度も2,200万トンを下回るレベルとなった。国内向け・輸出向けを合わせた普通鋼の総受注量は同6.1%減の5,709万トンと20年度に続き5千万トン台にとどまった。

 

<特殊鋼鋼鋼材受注>

 

 7 月の特殊鋼鋼材受注(内需計)は、前年同月比 0.1 %減の 89 万トンと 2か月ぶりの減少となった。

 

・製造業用(1.7 %増)は、産機(13.4 %減・16か月連続)が減少したものの、自動車(10.7 %増・3か月連続)、次工程(1.0 %増・2か月連続)が増加したことから、全体では 2か月連続の増加となった。

 

・内需全体(0.1 %減)では 2か月ぶりの減少となった。

 

・輸出向け(14.9 %減)は 9 か月連続の減少となった。

 

〔表6〕鋼材受注総括表(続き)   鉄鋼需給の動き2023年9月(一般社団法人日本鉄鋼連盟)より

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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