竹中工務店、出光興産 建設系使用済みプラスチック再資源化へ実証実験を開始
2023/11/06 18:19 FREE
竹中工務店と出光興産はこのほど、*建設系使用済みプラスチックの再資源化を目指して共同で実証実験を始めると発表した。実験では*油化ケミカルリサイクルの可能性を探ることになるという。
竹中工務店が建設現場で発生した使用済みプラスチックを検証する形で、油化に適した使用済みプラスチックの分別作業を担当。出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが油化ケミカルリサイクル技術を活用してそこから生成油を生産、出光興産は石油化学製品や燃料油の原料としてこの生成油が利用できるか確認し、再資源化の可能性についても検証を進めるという。
将来的には、出光興産の石油精製・石油化学装置を活用して、建設系使用済みプラスチック由来の生成油を原料とした「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を目指す。
建設現場から発生する使用済みプラスチックは、様々な端材や解体材がまじりあった状態で発生するが、一部の建材を除いてリサイクルできない塩素を含んだプラスチック建材も多く含まれている。このため、本来リサイクルできる塩素を含まないプラスチックも分別しきれずに廃棄処分されているという。
*建設系使用済みプラスチック:
プラスチック建材を取り付ける際に発生する端材や、建物を解体する時に撤去したプラスチック建材のこと。
*2油化ケミカルリサイクル:
使用済みプラスチックを油化して、生産した生成油を原料に「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」を製造する再資源化の手法。
(IRuniverse G・Mochizuki)
関連記事
- 2025/05/01 アジアン廃プラマーケットレポート2025年4月② トランプ関税がもたらす樹脂市場の混乱
- 2025/05/01 アジアン廃プラマーケットレポート2025年4月 やや持ち直す再生ペレット市場と苦境のバージン材料市場
- 2025/04/30 第5回サーキュラーエコノミーシンポジウム詳報4〜キヤノン、トヨタ
- 2025/04/30 欧州からの風:2025 April「EU使用済自動車規則案:揉めるプラスチック再生材含有ターゲットの行方は?」
- 2025/04/30 第5回サーキュラーエコノミーシンポジウム詳報3〜金城産業、ベステラ、Rジャパン
- 2025/04/30 第5回CEシンポジウム in NAGOYA講演詳報1 ――中部経産局、栗田、ケミカルリサイクル
- 2025/04/30 電力取引量(25年4月)
- 2025/04/30 【貿易統計/日本】 2025年3月の廃プラスチック輸出入統計
- 2025/04/30 アジア合成樹脂市況の近況(No37) 米関税政策、原油安と相まって軟調
- 2025/04/30 欧州からの風:2025 April「EU、AIを駆使し域内電池推進へあらたなテコ入れ」