古河電気他 太陽光発電銅線盗難対策にアルミケーブル活用の新サービス
損害保険ジャパン株式会社(代表取締役社長:白川 儀一、以下「損保ジャパン」)およびSOMPOリスクマネジメント株式会社(代表取締役社長:中嶋 陽二、以下「SOMPOリスク」)は、近年多発する太陽光発電設備の銅線(以下「銅導体ケーブル」)盗難により被害に遭った顧客に対し、古河電気工業株式会社(代表取締役社長:森平 英也、以下「古河電工」)と古河電工産業電線株式会社(代表取締役社長:小塚 崇光、以下「古河電工産業電線」)が開発・製造し、SFCC株式会社(代表取締役社長:川瀬 幸雄)が販売するアルミ導体ケーブル「らくらくアルミケーブル®」を紹介するサービスの提供を、2023年11月1日に開始した。
太陽光発電設備の銅導体ケーブルの盗難被害に遭った顧客に「らくらくアルミケーブル®」を紹介するサービスは損害保険業界初の取組みだ。(2023年12月損保ジャパン調べ)
1.サービス開発の背景と目的
世界的に銅の価格高騰が続いていることを背景に、銅導体ケーブルを大量に使用する太陽光発電設備における大規模窃盗事件が相次いでいる。犯人の検挙も進んでいるが、それ以上に窃盗団数が急増していることから、損保ジャパンでは、太陽光発電設備の盗難に起因する2022年度の支払保険金は2020年度の約4倍に増加し、太陽光発電設備に関する大きなリスクとなっている。
また、銅の需要の高まりなどに伴う銅導体ケーブルの供給不足により、太陽光発電設備の早期復旧に支障が出ており、電力安定供給への影響も懸念されている。海外ではアルミ導体ケーブルの普及が進んでいるが、アルミ導体ケーブルの敷設には専門的な知見と技術が求められるため、日本では普及が遅れているのが現状。
損保ジャパンとSOMPOリスクは、銅導体ケーブルの盗難被害に遭った顧客に「らくらくアルミケーブル®」を紹介し、古河電工産業電線が施工業者に対するコンサルティングを行うサービスの提供を2023年11月1日に開始した。銅導体ケーブル盗難対策の1つであるアルミ導体ケーブルの利活用を推進し、早期の復旧と盗難の再発防止を図ることで、太陽光発電による電力の安定供給に貢献する。
2.本サービスによるお客さま・社会への貢献
(1)太陽光発電設備の早期復旧
銅の需要の高まりなどに伴う銅導体ケーブルの供給不足により、太陽光発電設備の銅導体ケーブル盗難被害時における復旧期間が半年以上かかるケースも発生しているが、供給が安定している「らくらくアルミケーブル®」の活用により、早期復旧が可能となる。売電再開を早めることで減収を抑える効果が期待できる。
(2)盗難防止
「らくらくアルミケーブル®」は、銅導体ケーブルに比べて転売価格が低く、転売数が少ない傾向がある。窃盗団を捕捉する手がかりとなりやすいため、「らくらくアルミケーブル®」の使用は、盗難防止効果が期待できる。また、銅導体ケーブルで復旧した場合は、同一の発電所が再び盗難の被害に遭う危険があるため、再犯を防ぐ効果が期待できる。
(3)建設作業員の負荷軽減にも貢献
銅導体ケーブルよりも圧倒的に軽い「らくらくアルミケーブル®」を使用することにより、建設作業員の身体的負荷が減るため、従来よりも少人数で作業が可能です。不足しがちな建設作業員数に起因する問題の解決に貢献するとともに、工期の短縮も期待できます。
らくらくアルミケーブル®
「らくらくアルミケーブル®」の特長
らくらくアルミケーブル®とは、導体にアルミニウム、絶縁被覆に柔軟性架橋ポリエチレンを採用した高機能型低圧CVケーブルで。「かるい」「かんたん」「柔らかい」に加えて、「識別容易」「安定価格」といった特長がある。端末処理が簡単になるよう、専用圧縮・圧着端子、端子台、端末処理の専用工具を用意、らくらくアルミケーブルシステム®としてケーブルからつなぎ込みまでを一貫したシステムとして提案している。
(IR universe rr)
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