中国、新エネ車比重を27年に45%に 23年のシェアは32%、前年比38%増の950万台
中国国務院は1月11日、ホームページ上で、中国共産党と共同で国家として環境保護を進めるとの方針を発表した。この中で、新エネルギー車の自動車全体に占める比重を45%まで高めると発表。同日に中国汽車工業協会が発表した中国の2023年の新エネ車のシェアは31.6%だったことから、新エネ車普及について中国政府の自信のほどがうかがえる。
■旧来型車は基本淘汰へ、カーボンニュートラルも推進
中国政府が11日に発表したのは、「美しい中国の建設推進に向けた方針」。文書自体は、2023年12月27日付で作成された。
「社会主義現代国家の重要な目標」として、環境面に配慮した安全な国家を共産党の主導により建設する。デジタル化を進めるほか、空気や水質汚染などを防ぎ、文化面やライフラインを整えて国民の生活を向上させる。
具体的には、2027年までの新エネ車普及により旧来型の自動車を基本的に淘汰する。2027年までには水質の改善度を9割に、固形廃棄物の処理で先進的な都市も6割に増やすなど幅広い領域で環境保護面の向上目標を掲げる。カーボンニュートラルについても、2060年までのインフラ完成を目指し2030年までが投資のピークになるよう積極的に進める。
プレスリリース(中国語): 中共中央 国务院关于全面推进美丽中国建设的意见_最新政策_中国政府网 (www.gov.cn)
■23年の自動車販売は初の3000万台乗せ、輸出58%増
一方、中国汽車工業協会が発表した2023年の新エネルギー車の販売台数は前年比37.9%増の949万5000台だった。生産台数は35.8%増の958万7000台。販売の伸びは、2022年の93%から鈍化した。
自動車販売台数全体では2023年に前年比12%増の3009万4000台と初めて3000万の大台に乗った。乗用車が2606台と全体の8割強を占めた。輸出が491万台と58%伸び、全体を押し上げた。日本自動車工業会が発表した2023年1-11月の自動車輸出数は399万台にとどまるため、2023年の自動車輸出台数は中国が世界首位となる見通しとなった。
(IR Universe Kure)
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