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日本ピラー工業(6490)24/3Q3決算メモ ポジティブ継続

24/3期原材料高の改善策が進捗し17%増収0.4%経常増予想に利益増額、経常最高益続く

株価5670円(2/16) 時価総額 1420億円   発行済株25042千株 

PER(24/3DO予:13.1X)PBR(2.02X) 配当(24/3予)149円 配当性向2.6%

 

要約

・24/3Q3は15.0%増収6.4%営利増と産業機器関連が補修売上増などで牽引

・24/3期原材料高の改善策が進捗し17%増収1.8%営利減、0.4%経常増益予想に利益増額

・新中計として26/3期に売上高660億円、営業利益170億円目標は上振れ期待

 

24/3Q3は15.0%増収6.4%営利増と産業機器関連が補修売上増などで牽引

 

 流体制御関連の総合シールメーカー。売上の75%を占めるふっ素関連(ピラフロン)中心に半導体製造装置向けフッ素樹脂製品に強味。2/13に24/3Qが発表され、同日説明資料が開示された。24/3Q3は売上高147.09億円(15.0%増)、営業利益37.07億円(6.4%増)、経常利益37.51億円(13.9%増)、税引利益25.35億円(8.8%増)、受注119.60億円(18.4%減)、受注残180.63億円(27.7%減)となった。受注一服も豊富受注残の消化が進み、半導体向け堅調持続し、タンケンシールセーコウ(以下TS)のM&A効果もあり売上が拡大、利益は部材高影響を一部価格転嫁、M&A効果もあり増益を確保した。

 

 セグメント別では電子機器関連が売上高102.37億円(3.6%増)、営利29.25億円(1.1%減)、受注82.66億円(27.9%減)、受注残高130.13億円(39.3%減)に。半導体製造装置向けフッ素樹脂製品群の受注が半導体設備投資一服で急減、但し豊富な受注残を新三田工場での能力増強効果から消化が進み売上が増加、受注大幅減も受注残高が多く高位の生産が続いている。利益面では値上げ効果で材料費アップ影響を一部カバー、Q2が6.2%減益に対しほぼ横ばいに止めた。営業利益率は同期比1.3ポイント悪化もQ2比1.0ポイント改善し28.6%となった。

 

 産業機器関連は売上高44.62億円(54.0%増)、営利7.76億円(48.9%増)、受注46.94億円(47.1%増)、受注残50.50億円(42.8%増)。半導体向けメカニカルシール等は一服も、石油プラント向け、エネルギー関連向けが堅調に推移、加えてタンケンシールセーコウ買収効果(約10億円程度)で国内が37.36億円(65.6%増)と大幅増に。但しこれを除いても27.5億円(20%増)となっている。

 

 市場別売上(単独ベース)では、半導体・液晶向けが94.43億円(14.9%増)と続伸、電子機器部門と産業機器のメカニカルシールも洗浄装置向け等で堅調、CMP向けは出荷調整で一服も全体で増収を確保した。化学分野は10.59億円(13.3%減)と海外化学プラント向け定修案件減で伸び悩む。石油・鉄鋼・輸送向けは9.74億円(19.4%増)と国内外のメンテナンス需要、安全化対策案件機器が寄与した。土木・建築向けは3.49億円(41.3%減)と半導体・医療施設向け免震装置がQ2の10.62億円に対し反動減に。電力・エネルギーは3.66億円(40.2%増)で国内定修需要獲得、メカニカルシール等の増加が寄与した。

 

 利益では増収効果で(値上げ効果含む)、で原材料値上げを概ね吸収、加えてM&A効果も加わり、減価償却費、暖簾償却費増2.82億円などがあったものの、増益を確保した。

 

24/3期原材料高の改善策が進捗し17%増収1.8%営利減、0.4%経常増益予想に利益増額

 

 24/3期予想は電子機器事業において原材料価格に高騰に対する利益改善策が進捗したこと、産業機器では社会インフラ向けの補修事業の進捗が良好で、利益予想の増額を行った。24/3期予想は売上高570億円(変更ナシ、17.0%増)、営利136億円(同11億円増額、1.8%減)、経常利益142億円(同17億円増額、0.4%増)、税引利益100億円(同15億円増額、4.1%減)予想とした。売上では産業機器事業でTS連結による売上増が46~47億円と大きいがこれを除いても7%増収、経常利益は連続最高益更新予想となる。

 

 事業別では電子機器関連を売上高400億円(期初計画比10億円減額、8.6%増)、営利110億円(期初計画比同額、11/16予想比5億円増額、6.5%減)予想。半導体製造装置業界では洗浄装置が堅調、同社最大ユーザーのスクリーンのSPE収益見通しが好調、材料価格高騰分の価格転嫁が進み増額されている。

 

 産業機器関連事業は売上高170億円(期初計画、11/16予想比10億円増額、43.5%増)、営利26億円(期初計画比11億円増額、11/16予想比同6億円増額、26.3%増)予想。売上面ではTSがフル寄与、約50億円弱の寄与がある。この上乗せに加え、高採算の発電所向け大型メンテナンス案件の寄与から大幅増益予想に。

 

 全体を通じ売上面では半導体の一部減速影響が出ているものの、これを産業機器でカバー、利益面では価格改定の進展、円安効果もあり、経常利益は減益予想が微増益に転ずる予想となり、連続経常最高益更新予想に。現状、半導体受注状況は23/3Q4をボトムにQ1~Q3にかけてほぼ横ばいで推移、産業機器事業の受注残高は130億円と依然高い水準にある。24/3期は受注残高の順調な消化が進み、原材料高に対応した価格転嫁も進んでいると見られ、Q4に利益率が大きく下がるとは思われず、会社修正予想並みの売上推移でも利益は多少増額が見込める。

 

新中計で26/3期に売上高660億円、営業利益170億円目標は上振れ期待

 

 同社は新中期経営計画を策定、26/3期に売上高660億円、営業利益170億円を目標としている。事業別では電子機器事業が売上高480億円、営利145億円、産業機器事業が売上高180億円、営利25億円を目指す。

 

 現状、半導体向け受注はメモリ中心に調整局面が続くものの、洗浄装置向け等は堅調に推移、昨今のHBM等の投資が本格拡大で年率最低でも30%成長が予想され、CMPが多用され、荏原やアプライドマテリアルズ社向けの拡大も期待される。実際、HBMではダイ間及びダイと基板間の接合面を平滑化する必要があり、複数回のCAMP工程が必要。また各CAMP工程の精度要求も高まるため研磨プロセスの時間がかかる等で、今後CAMPメーカーへの受注拡大で同社へのフィッティング、スラリーポンプ等への発注も急拡大しよう。また2024年度はロジック中心に設備投資の回復が期待され、国内半導体工場新設投資も拡大が相次ぐ。産業機器はM&Aによるシナジー効果、また2次電池製造に使われる精製装置用シールや攪拌機、さらに水素製造向けなど新製品投入も期待される。既に利益で24/3期に中計を上回る見通し。このため、25/3期は収益回復とともに経常最高益更新が続く見通しのほか、26/3期は半導体事業中心に変化率が大きくなる見通しで、新中期経営計画は前回中計同様に上振れ達成が期待される。

 

 株価は2/13の増額修正を受けて2/15現在5830円の新値更新となっている。会社修正予想EPS429円に対し13.2倍は、バルカー14.5倍、イーグル工業12.2倍、ニチアス9.7倍など、ニチアス以外と似通った水準で、プライム機械平均PER19.1倍に対し割安感がある。24/3期は半導体向けの一服で収益伸び悩みも経常利益で連続最高益更新、25/3期には再度営業利益なども最高益更新が見込まれ、引続きポジティブ継続としたい。

 

 

 

(H.Mirai)

 

 

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