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アフリカ南部、2050年に鉱物生産高が世界の12%に IMFリポート、脱炭素で恩恵

 国際通貨基金(IMF)は4月19日、ホームページ上で、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国についての経済リポートを発表した。この中でIMFは、「脱炭素化の流れはこの地域にとって大きなプラスだ」と指摘し、「同地域の銅、コバルト、リチウム、ニッケルの採掘による生産高は2050年に世界の同産業の収益の約12%を占めることになる」と予測した。(以下図表はすべてIMFホームページより)

 

■コバルトのコンゴ、リチウムのジンバブエやガーナ

 

 

 IMFによると、サハラ以南のアフリカ地域には、現時点で世界の重要鉱物の約30%が埋蔵されている。国際エネルギー機関(IEAの試算では、2050年の銅、ニッケル、コバルト、リチウムのわずか4つの主要鉱物の生産による世界の収益は16兆ドル(2023ドルベース)増える見通しで、サハラ以南のアフリカ地域はこのうち約2兆ドルを享受するとみられる。同地域は石油資源の生産量は比較的少なく鉱物資源量が多いことから、脱炭素化の潮流はプラスの変化だ。

 地域別では、電気自動車(EV)バッテリーの材料としてのコバルトを生産するコンゴや、リチウム生産が期待できるジンバブエ、ガーナ、マリなどが恩恵を受ける可能性が高い。ギニア(ボーキサイト)、モザンビーク(黒鉛)、ザンビア(銅)、ジンバブエ(ニッケル、プラチナ)などの各国も鉱物採掘で潤いそうだ。

 

サハラ以南のアフリカ地域は脱炭素で恩恵を受ける

 

世界の鉱物需要とサハラ以南アフリカ地域の生産状況

 

 ただ、IMFは、EVバッテリーの急速な技術変化により、「特定の鉱物が時代遅れになる可能性がある」とも警告した。

 

■コロナ禍からは回復、今年3.8%成長へ

 同地域全体の経済状況は新型コロナ禍の影響から回復しつつある。IMFは、「成長率は2023年の3.4%から2024年には3.8%に上昇し、3分の2近くの国がより高い成長を予想している。景気回復は2024年以降も続き、2025年の成長率予測は4.0%に達する」と予想した。経済状況も「インフレ率はほぼ半減し、公的債務比率もおおむね安定している」と指摘した。

 しかし、「域内政府が資金不足、高い借入コスト、差し迫った債務返済に直面していることに変わりはなく、国際社会からの追加的な支援を必要としている」とも述べた。

 

IMFプレスリリース(英語):Regional Economic Outlook for Sub-Saharan Africa, April 2024 | A Tepid and Pricey Recovery (imf.org)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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