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ペロブスカイト太陽電池をソーラーシェアリングで実証、積水化学などが国内初

曲面レンズ型に張り合わせたフィルム型ペロブスカイト太陽電池

 

 

 

 

 積水化学工業は6日、ソーラーシェアリングに特化してコンサルティングなどを手掛けるTERRAとともに、積水化学製のフィルム型ペロブスカイト太陽電池をソーラーシェアリングで活用するため、国内で初めてとなる共同実証実験を開始した、と発表した。軽量で柔軟な同太陽電池は、ビルの壁面などでの活用が期待されているが、新たな活用法として、農業問題などへの寄与も見込まれているソーラーシェアリングでの普及も検討していく。 

 

 

 積水化学のフィルム型ペロブスカイト太陽電池は、幅30センチほどで厚さ1ミリ。重さは1平方メートル当たり1キロ強にとどまり、シリコン系の10分の1ほどだ。耐久性にも優れ、屋外の耐久性が「10年相当」あることが確認されている。同社は、2025年にも製品化を目指している。

 

 ソーラーシェアリングは、農地に立てた支柱の上部に太陽電池を配置し、農作物栽培をしながら発電も行う。従来のソーラーシェアリングは、太陽光パネルを搭載させることが多かった。そのため、パネルを載せる架台の重量や、重心バランスなどの施工の難しさがあったという。

 

      実証で使用する設備

 

 

 今回の実証は、千葉県匝瑳市の農地で2日から開始した。フィルム型ペロブスカイト太陽電池の特長を生かし、レンズ状の曲面の表裏両面に張り付けて、架台上部に配置した。こうした形状にしたのは「強風対策の理由が大きい」(積水化学コーポレートコミュニケーション部)という。太陽電池そのものが軽量であるため、支える架台などの設備も軽量化、簡素化でき、農地での作業などをしやすくし、さらなるソーラーシェアリングの拡大につながる可能性がある。

 

 実証では、発電効率や農作物の成長環境などのデータを取得しながら、検証を進め、設置方法の確立を目指していく。同社コーポレートコミュニケーション部は「ペロブスカイトを農地で導入するには、当社製の高い耐久性が必要になってくる。農業に寄与できるソーラーシェアリングでも活用させていきたい」と話している。

 

 

(IRuniverse Kogure)

 

 

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