8月の銅の概況及び9月の見通し 橋本アルミ(株)橋本健一郎
予想レンジ
LMEセツル 8000-9500ドル →
建値 116万-147万円 →
為替 140~150円 (1か月間TTM) 円安
■国際概況
中国人民銀行が事実上の政策金利である最優遇貸出金利(ローンプライムレート)の1年物、5年物を共に据え置いたこと。
米雇用者数の下方修正などのマイナス材料があったものの、世界大題のチリEscondi-da銅山で労組がストの構えとの報やジャクソンホール会合で、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長 が利下げを示唆したことを受けUP
月末日 スタート価格から101.5ドルUPの9116ドル。
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
150.62 → 145.80(円)
出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると7月の自動車生産台数は前年比+2.9%の76万4547台
輸出は前年同月比-2.8%の35万9665台
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると8月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2.4%の20万8683台
自動車生産台数
出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
7月の新設住宅着工は,貸家が増加したが,持家,分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比0.2%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比1.0%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 68,014 戸。
・前年同月比 0.2%減, 3か月連続の減少
○新設住宅着工床面積は 5,206千㎡。
・前年同月比 3.2%減, 3か月連続の減少
○季節調整済年率換算値では 773千戸。
・前月比 1.0%増, 3か月ぶりの増加
出典 国土交通省統計
【伸銅品生産】
7月伸銅品生産量速報値は5万8,470トン、前年同月比10.1%増加した
前年同月よりも稼働日が多かったこともあり、14品目中12品目が前年同月実績を上回った。
出典 日本伸銅協会
【日本電線工業会発の出荷速報(推定)】
前年比-1.3%の51200t
うち 国内-1.8% 輸出が +31.1%
出典 日本電線工業会
◆貿易関連指標
【輸出】
電気銅 -12.6%の5万5479t
スクラップ -22%の2万6605t
輸出推移
【輸入】
電気銅 -55.6%の323t
スクラップ +45.5%の1万5571t
輸入推移
出典 財務省 貿易統計
■国内概況まとめ
【自動車】
【自動車生産】
生産動態統計によると7月の自動車生産台数は前年比+2.9%の76万4547台
輸出は前年同月比-2.8%の35万9665台
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると8月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2.4%の20万8683台
【住宅着工戸数】
7月の新設住宅着工は,貸家が増加したが,持家,分譲住宅が
減少したため,全体で前年同月比0.2%の減少となった。また,
季節調整済年率換算値では前月比1.0%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 68,014 戸。
・前年同月比 0.2%減, 3か月連続の減少
○新設住宅着工床面積は 5,206千㎡。
・前年同月比 3.2%減, 3か月連続の減少
○季節調整済年率換算値では 773千戸。
・前月比 1.0%増, 3か月ぶりの増加
【伸銅品生産】
7月伸銅品生産量速報値は5万8,470トン、前年同月比10.1%増加した
前年同月よりも稼働日が多かったこともあり、14品目中12品目が前年同月実績を上回った。
6月以降の新たな自動車のデータ不正問題に対する国内自動車減産の影響は、また一部の品目に限られており、自動車向けの端子コネクタへの影響見えない。半導体は、海外において一部の需要が回復してきているようだが、情報家電など主力製品向けの需要回復が見えてきていない。エアコンは、引き続きルームエアコンが需要期で好調でが、人手不足から大型物件や店舗向けのエアコンの回復が遅れている。
銅条
同比4ヶ月連続のプラス。好調だった2021年22年の生産量に少しずつ迫ってきた。自動車端子コネクタ向け順調に伸びている。半導体向けは、海外において、一部回復の動きが見えてきている。ただ、どの民製品の回復なのか、伸銅品メーカでもまだつかめていない。JEITAなどの情報から、オリンピックに関連したオーディオなどの民生品の需要回復かも知れない。
黄銅棒
同比31ヶ月ぶりプラス。ただ、新規住宅着工件数が伸びない。リフォーム関係も非接触の水栓周りが伸びているが、ガス機器向けの需要が回復しない。自動車の不正問題の影響も受けている。
【電線】
前年比-1.3%の51200t
うち 国内-1.8% 輸出が +31.1%
【輸出】
電気銅 -12.6%の5万5479t
スクラップ -22%の2万6605t
【輸入】
電気銅 -55.6%の323t
スクラップ +45.5%の1万5571t
【見通し】
【自動車】
7月の自動車生産が+2.9%。8月国内販売台数が前年比-2.4%
販売が再び増加 生産は反転増加。
ここ数カ月増加減少が交錯しており来月以降もその繰り返しか
【伸銅品生産】
7月伸銅品生産量速報値は5万8,470トン、前年同月比10.1%増加した
前年同月よりも稼働日が多かったこともあり、14品目中12品目が前年同月実績を上回った。
6月以降の新たな自動車のデータ不正問題に対する国内自動車減産の影響は、また一部の品目に限られており、自動車向けの端子コネクタへの影響見えない。半導体は、海外において一部の需要が回復してきているようだが、情報家電など主力製品向けの需要回復が見えてきていない。エアコンは、引き続きルームエアコンが需要期で好調でが、人手不足から大型物件や店舗向けのエアコンの回復が遅れている。
【電線】
前年比-1.3%の51200t
うち 国内-1.8% 輸出が +31.1%
2カ月連続減少 今後に注視。
【スクラップ景況予想】
流通【一次問屋】
銅建値が142万から137万へ下落
前月在庫は伸銅品生産減 発生減から在庫薄
だが相場の急落により売れず買えずの膠着状態
需要面に関しても膠着状態
伸銅品生産量はプラスに反転
【LME・為替予想】
今月は以下の項目に左右される
米FRBの金融政策
パウエルFRB議長が23日に行った講演で政策を調整する「時期が来た」とし、9月に利下げに着手する可能性を示唆。
むしろ最初の利下げ幅がどの程度になるかに注視したい。
これらを踏まえた今月の銅価格は 8000-9500ドル(セツル)との予想。
ドル円値は140円~150円(TTM)台を予測。
銅建値に関しては116万-147万円程度と予測。
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