新着情報

2025/07/15   25年IZA(国際...
2025/07/15   ブルースカイソーラ...
2025/07/15   台湾・高雄で電池工...
2025/07/15   漁網リサイクルのa...
2025/07/15   パナソニックエナジ...
2025/07/15   中国GDP5.2%...
2025/07/15   JST ジェットエ...
2025/07/15   2025年5月のス...
2025/07/15   2025年5月の国...
2025/07/15   季節要因と需要停滞...
2025/07/15   アルテミラグループ...
2025/07/15   住友ゴムとNEC ...
2025/07/15   チタン: 今後のス...
2025/07/15   中国のアンチモン輸...
2025/07/15   脱炭素の部屋#22...
2025/07/15   MARKET TA...
2025/07/14   2025年5月 ア...
2025/07/14   中国のタングステン...
2025/07/14   東京製鐵 2025...
2025/07/14   Veolia、英国...

中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(24年11月第2週)  景気対策で銑鉄1年ぶり高値

 2024年11月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は、銑鉄と鉱石で明暗が分かれた。銑鉄価格は10月31日に高値RMB1045/MTUと、心理的節目のRMB1000を回復し、2023年11月以来の高値圏に戻した。中国の景気対策で製鉄所に活気が戻り恩恵を受けた。一方で鉱石価格は横ばい圏。精錬価格もさえない。

 

■銑鉄10月半ばを底に持ち直す、鉱石は70ドルで小動き

 

過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

 中国のニッケル銑鉄価格は10月24日-30に高値RMB1050/MTUまで上げる場面があった。9月下旬からRMB1000割れ水準が続いたが、10月17日にRMB1000乗せを成し遂げてから心理が改善した

 上海有色網(SMM)は10月19日のレポートで、「(中国当局が9月下旬から打ち出した)一連の景気対策を受け、中国国内の製鉄所の操業が活発化した」と指摘。インドネシアの鉱石生産も「当局による生産承認が進み、採掘が進んで原材料不足も解消した」とした。特に高品位のニッケル銑鉄で引きが強く、調達先と生産者側でかなり神経質な価格交渉が続いているという。

 

過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

 中国のニッケル鉱石価格は10月17日に仲値$71/tonを付けた。中長期で見ると2024年は春から小動きの展開で、特に7月以降は$70前後の水準での小幅な値動きにとどまっている。長期では2020年5月以来の安値圏で推移している。

 FerroAlloynetは10月28日までの週刊レポートで、「中国国内のニッケル在庫は十分で、フィリピンの雨期入りやインドネシアの鉱石生産認可などの要因で多少前後するものの、取引先の鉱石の調達意欲は差し迫っていない」と指摘した。

 

■国際精錬価格は中国対策に失望

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

 精錬ニッケル価格は尻すぼみ。ロンドン金属取引所(LME)と上海先物取引所(SHFE)ののニッケル価格はともに10月初旬に直近高値を付けた後、下落に転じている。LMEニッケルは10月31日に現物$1万5530/tonと7月下旬以来の安値を付けた。SHFEニッケル価格は10月31日に現物RMB12万3790/tonと9月上旬以来の安値に下げた。

 銅相場が中国の景気対策を手掛かりに一時上昇した流れを引き継いだ。ただ、国際市場では中国の景気対策が具体案に乏しいとの受け止めが広がったうえ、米大統領選の接近で様子見気分も強まり、価格の押し下げ圧力が強まっている。

 

関連記事: 2024年10月LMEニッケル相場の推移一覧 中国大規模景気刺激策期待で序盤堅調も、不透明感と供給過剰圧力で失速、月平均は5カ月ぶり反発 | MIRU

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

関連記事

関連記事をもっと見る