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タングステン市場近況2024#11 総じて下落、調整ムード優勢 中国鉱石は高い

 2024年11月のタングステン市場は総じて下落している。最終需要が戻らない中、価格を引き上げてまで取引しようという流れにはなりにくく、調整が入った。一方、中国の鉱石価格は先行きの供給先細りが意識され、上昇基調を強めている。

 

■APTはじめ多くが下落

 

 ベンチマークであるタングステンAPTの国際価格は11月21日に仲値$331.5/MTUを付けた。9月半ばから2か月近く$335で推移したが保てなくなった。FerroAlloynetは11月22日付の週刊レポートで、「市場のムードはけして悪くないのだが、実際には長期の取引が中心で、バラ済み貨物は閑散としている」と述べた。

 

過去3か月間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)

 

 APTに同調しやすい酸化タングステンをはじめ、タングステンカーバイドやタングステンバーも同日下落した。カーバイドやバーは10月までにやや上昇していただけに、微調整が入った面がある。

 

過去3か月間の酸化タングステン価格の推移(Wo3 99.99%min FOB China)($/MTU)

過去3か月間のタングステンバー価格の推移(w-4 99.9% China)($/kg)

過去3ヵ月間の炭化タングステン価格の推移(99.7%min 2.5-7.0um Fob China)($/kg)

 

■中国鉱石価格はひとり毎週上昇

 鉱石価格は国際価格と中国価格で明暗が分かれる。中国の鉱石価格は10月上旬に節目のRMB14万台を回復してから勢いづく。11月は半ばから毎週のように値を上げ、11月21日にはRMB14万3500を回復した。

 

 中国メディアの新浪財経などが11月13日に伝えたところによると、中国金融機関の中国国際金融(CICC)研究部門の非鉄金属チームは、世界のタングステン供給不足が2027年まで続くとの予想を発表した。CICCの試算では、世界のタングステン鉱石の供給量は、2023年-2027年に年率2.6%の増加と低い伸びにとどまり、需要に対応できないという。中国では6月の環境査察で供給不足が意識された後だけに、中長期的にも供給が細るとの警戒が強まっている。

 

過去3か月間の中国タングステン鉱石価格の推移(WO3 65%)(RMB/mt)

 

 ただ、この流れは鉱石の国際価格には波及していない。国際鉱石価格は10月半ばの$262.5/MTUから横ばい。フェロタングステンも11月は動きがなかった。

 

過去3か月間の国際タングステン鉱石価格の推移(WO3 65%) ($/MTU)

 

過去3か月間のフェロタングステン価格の推移($/kg)

 

 

<Topics>

11月13日

 

 

 日本タングステンが自社ホームページ上で発表した2024年4-9月期の連結決算は、売上高は前年同期比11.3%増の63億900万円、純利益は前年同期比1.9%減の3億5400万円と増収減益だった。

 2025年3月期通期の業績予想は、売上高が前の期比4.7%増の120億円、純利益を6.3%増の5億6000万円とした。いずれも従来予想を据え置いた。

 

プレスリリース:20241113.pdf

 

11月5-7日

 中国メディア上海有色網(SMM)は中国・厦門市のマリオットホテルで、ステンレス鋼産業会議(APAC2024)を開催した。IRuniverseはメディアパートナーとして参加し、棚町裕次が登壇した。会議ではタングステン関連の話題も多々あった。

 

関連記事:厦門ステンレス産業会議APAC2024 アーカイブ | MIRU

 

10月25日

 中国タングステン大手のアモイタングステン業が上場先の上海証券取引所で発表した2024年7-9月期決算は、売上高が前年同期比10.7%減の263億6900万元、純利益が20.78%増の14億0200万元の減収増益だった。

 

関連記事:アモイタングステン(XTC) 四川省でLFP材料の生産増強 MLCC材料も手掛ける | MIRU

 

(出所:上海証券取引所で発表のアモイタングステン業の決算資料)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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