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カナダアルミ精錬業が支える米需要300万トンvs 米アルミ生産136万トン

 トランプ2.0がカナダとメキシコからの自動車輸入関税25%を今後1ヵ月課税しないとの報道があったが、アルミや鉄鋼に関する課税強化の枠は未だ延期されていない。

 

 ざっくりと米国はアルミ需要の40%を輸入に依存している。その上、米国内のアルミ精錬業は、原料のボーキサイトの多くを輸入鉱石に依存している。米国内のボーキサイト原料は最新データでは67万トン産出されているが、アルミ精錬業の生産能力は136万トンとされており、国産ボーキサイト原料比率は49%で半分に満たない。2023年では米国産アルミ原料は、75万トン生産されていたが、ボーキサイトの産出量が漸減しつつあり、今後国内アルミ生産は更に海外原料に依存せざるを得ない状況となる。

 

 現在の米国のアルミ需要は430万トンにも達しており、自国アルミ生産能力は136万トンであるから、自国の供給能力は僅か32%でしかない。7割近い輸入アルミに25%の関税を課す事の意味を真に理解して関税政策を下しているのか、その真意に疑問を感じる。

 

 この様な状況ではカナダのアルミ精錬業は壊滅的な影響が25%関税で受けることとなる。しかも電力多消費のアルミ精錬業は安価な電力に恵まれている国でなければ生産が難しい。今後アルミスクラップ価格は世界的高騰も懸念される。

 

 

(IRUNIVERSE Katagiri)

 

 

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