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米相互関税第2弾が発動 NY銅価格は弱気相場入り 対中104%課税、株安も重荷で恐慌

 

 米トランプ政権は4月9日、相互関税の第2弾を発動した。世界の金融・商品市場にはろうばい売りが広がり、主要金属では銅価格が急落している。米ニューヨークの商品先物市場(COMEX)での銅先物価格は4月8日に終値ベースで$4.054/lbと、3月26日に付けた直近高値($5.2465)からの下落率が22.7%に達し、弱気相場(ベア・マーケット)入りの基準となる20%を超えた。

 

過去3か月間のNY銅現物とLME銅価格の推移($/lb)($/ton)

 

 miru.comで確認できるNY銅現物の3月25日から4月8日までの下落率は12%。ロンドン金属取引所(LME)の銅3か月先物価格も同期間に12%下げた。

 NY市場では株式相場の急落が続く。S&P500が4月7日に一時弱気相場入りの基準を超えた。株価指数先物もダウ工業株30種などが弱気相場入り。世界の株価指数では、日経平均株価が4月7日に弱気相場入りしたほか、台湾の加権指数なども既に弱気相場入りした。銅の需要が多いハイテク関連などの製造業に、景気後退による影響懸念が強まる。

 

■米中が関税の応酬、消耗戦か

 銅は中国景気との連動性も高い。トランプ米大統領は4月9日発動の相互関税第2弾で、対中国の相互関税を公表済みの34%からさらに50%上乗せして84%にした。第2次政権以降で課す中国からの輸入品に対する関税は計104%になった。

 

プレスリリース(ホワイトハウス):Amendment to Reciprocal Tariffs and Updated Duties as Applied to Low-Value Imports from the People's Republic of China – The White House

 

 対する中国は「とことんまで付き合う」と対決姿勢を露わにしている。4月8日には李強首相が欧州連合(EU)のフォンデアライエン委員長と電話会談するなど、対米措置を探る。

 

プレスリリース(中国商務省)李强同欧盟委员会主席冯德莱恩通电话

 

 中国経済が反撃に持ちこたえられるかどうかについては、見方が分かれる。4月9日のロイター通信は「中国には有効な反撃方法は乏しい」との見方を伝え、4月8日のニューズウイークは「中国の2025年の経済成長率予測を4.5%としてきたが、下振れリスクがある」との米ゴールドマン・サックスの意見を伝えた。一方、関税の応酬が消耗戦になった場合、デモなどを統制し政治的安定度が高い中国が有利との見方もあるという。

 

(IR Universe Kure)

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