プラリサイクルのマツダ 再生プラ袋で焼却と比べ57%のCO₂削減を実現
マツダ株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:松田 禎一)は、脱炭素プラットフォームを提供するTerrascope Japan株式会社の協力のもと、三菱食品株式会社と実施しているリサイクルループ(同社の使用済プラスチックフィルムを回収・リサイクルし袋を生産、同社に販売する取り組み)に関して、カーボンフットプリント(CFP)算定を実施した。
4月16日、その結果従来のストレッチフィルムを廃棄(焼却)するパターンよりも、57%のCO₂排出削減が可能であることが分かったと発表した。
取り組みの背景
同プロジェクトでは、マツダ株式会社が製造・物流過程で使用したプラスチック包装材(ストレッチフィルム)を、廃棄( 焼却)するのではなく、回収~ペレット加工~再商品化(ビニール袋)する取り組みについて二酸化炭素の排出量を算定した。
算定の結果の概要
➀プラスチック包装材(ストレッチフィルム)のリサイクル原料へのマテリアルリサイクルは、従来の焼却処理と比較して57%のCO₂排出量削減が可能
②新品のプラスチック袋を購入し、焼却処理した場合とストレッチフィルムを再商品化した場合は最大66%の排出量削減効果が見込まれた。
企業活動の算定から得られたインサイト
● CO2排出量の6割程度は工場でのエネルギー使用に起因し、輸送による影響は全体の3割程度となり、エネルギー使用の再エネ化は効果が高いことがわかった。
● リサイクル袋の製造時には再生可能エネルギーを導入することで、一般的な新品の袋を製造/購入するよりも排出量削減が可能ということがわかった。
●三菱食品株式会社は、バージン袋の購入およびストレッチフィルムの廃棄という2重の排出要因に対し、リサイクル袋を活用することで、約66%のCO2排出量を削減することがわかった。
(IR universe rr)
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