猛暑には空調服よりも冷却服を―日本シグマックス

日本気象協会の4月30日の発表によれば、開花前線は北海道を北上し、旭川に到達したという。関東は葉桜に染まっており、日中は半袖で過ごせる日も増えてきた。同協会は2025年の夏季も太平洋熱帯域の海面水温が変化するラニーニャ現象の影響により、全国的に猛暑となると予想している。そのため、MIRUの読者層であるリサイクラーや製造業などノンデスクワーカーを抱える企業は、昨年と同等以上の熱中症対策が求められているといえる。そんな課題に対し日本シグマックス(東京都新宿区、鈴木洋輔社長)は業界初のアイシング技術を採用した冷却服の導入を提案している。
ノンデスクワーカー向けの熱中症対策として代表的なアイテムの一つに空調服が挙げられる。バッテリーで可動する小型ファンを内蔵した空調服は様々なメーカーが開発・販売し、労働者の負荷軽減の一翼を担ったが、弱点もある。それは、高温環境下では効果が薄い点だ。世界保健機関(WHO)が「気温35度以上の場合、扇風機の使用では熱中症は予防できない」と注意を促しているように、外気を取り込む空調服においても気温35度以上の環境下では十分な効果が見込めないケースもあるようだ。
そのような環境を踏まえ、医療用品の開発・製造も手掛ける日本シグマックスは4月に名古屋で開催された展示商談会「ものづくりワールド」で、業界初のアイシング技術を採用した「メディエイド アイシングギア ベスト2」をPRした。同製品はペルチェ(冷却半導体)により冷却された水が、ベストに内蔵されたパッド内を循環し、人体を快適な温度に保つ冷却服。気温35℃以上の酷暑環境でも冷感が得られる冷却性能の向上を実現する。
また、一定間隔で冷却に強弱をつけることにより、「慣れ」を防ぎ冷感が続く独自の温度調節機能を搭載するほか、冷却パッドの形状見直しと、インナーベストのフィット性向上による従来品よりも冷感を強く感じられるよう工夫している。
なお、従来のペルチェ式冷却服(水冷タイプ)は、水を冷やすために大きなタンクが必要としていたが、アイシングギアベストはタンクレスを実現。重量はバッテリー含めて約1.8kgとなっており、作業性・可動性と快適性を両立させている。
(IRuniverse K.Kuribara)
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