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富士デザイン 新明和工業と三菱ガス化学の出資受けCFRPリサイクル事業に本格参入

2023/01/20 19:37 FREE

 新明和工業(株)(本社兵庫 五十川龍之社長)と三菱ガス化学(株)(本社東京 藤井政志社長)は1月18日、富士デザイン(株) (本社兵庫 杉野守彦社長)に対する出資を決定した。出資額は非公表。

 

 新明和工業と三菱ガス化学は、2020年から富士加飾と共同で、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)のリサイクルに関する研究を行っており、その中でも特に新明和工業は、同社の製品『低速水中ミキサ』や『縦型低動力撹拌機』で使用するプロペラを航空機端材のリサイクルCFRPで試作するなどして、商業生産へ向けた可能性を探っていた。

 

 富士デザインは、機能性エンプラ樹脂コンパウンドの事業化をすすめる富士加飾(株)(本社兵庫 杉野守彦社長)が昨年8月に設立したグループ会社で、資本金は3,000万円。社長は富士加飾社長の杉野氏が務め、CFRPリサイクルの研究開発や受託、CFRPからリサイクルされた炭素繊維および関連製品の開発・製造・販売を行う。

 

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 今後は、富士デザインと新明和工業、三菱ガス化学の3社でCFRPリサイクルの研究を進めるとともに、新明和工業は航空機で使用されたCFRP、三菱ガス化学は自動車やスポーツ用品で使用されるCFRPを、富士デザインに提供する。

 

 新明和工業と三菱ガス化学からの出資を受けるに当たり富士デザインの杉野社長は、「三菱ガス化学さんとも2020年からラケットや釣り竿などの製品でCFRPリサイクルの研究を進めていますので、研究開発がさらに加速すると期待しています。新規設備としては、2億円の炉を1基購入します。これにより、処理能力は月3トンから5倍の15トンまで増えることになります」と話した。

 炉の設置は8月、熱処理したリサイクルCFRP製品の生産は来年を見込んでいるという。

 

 

(IRUNIVERSE ISHIKAWA)

 

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