警察庁は30日、太陽光発電設備の送電用の銅線ケーブルなどを狙った窃盗被害が多発している事態を受けて、その対策を検討する有識者会議の初会合を開いた。「令和6年版警察白書」でも、「近年、外国人グループ等により太陽光発電施設内の銅線が大量に窃取されるなど、組織的な金属盗等が敢行され、治安上の課題となっている」としている。
有識者会議は、行政法、刑法の専門家や金属買い取りの業界団体関係者で構成、規制の在り方を検討することになる見込みだ。
警察白書によると、金属盗の認知件数は統計をとり始めた令和2年以降増加傾向にあり、令和5年中には1万6,276件の認知件数があったという。認知件数を主な都道府県別にみると、茨城が2,889件と4年連続で最も多く、これに千葉1,684件などが続いている。
出所:警察白書
業界関係者などの話を総合すると、特に関東で金属製品を狙った窃盗被害が多発している。このため、千葉県は金属盗難の防止を目的とした県条例を制定し、2025年1月1日に施行する動きを見せている。
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(IRuniverse G・Mochizuki)