2025年10月20日~10月26日のバッテリー業界では、リサイクル関連の技術開発が注目された。政府がリサイクルの法整備に取り組むほか、GOTOは廃電池の取り扱いに関する開発を進める。パナエナジーや積水ソーラーによる太陽電池関連の技術開発も目立った。車載電池では世界最大手のCATLが好調な決算を発表し、業界の不安が和らいだ。
IR Universeは2026年3月17-18日、東京・浅草で、「第13回Battery Summit」を開催する。
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<国内>
●MIRUグローバルチームが訪中、アモイのバッテリー企業など視察
IRuniverse(MIRU)は10月20-21日、中国アモイ市で開催のステンレス関連の国際会議「第10回APEC in 厦門国際会議」に参加した。その際、現地バッテリー工場などを視察した。
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●環境省など、モバイルバッテリーの小型家電リサイクル法の対象検討
環境省と経済産業省は10月24日の会議で、モバイルバッテリー、加熱式たばこ、電子たばこを小型家電リサイクル法の対象品目に追加する案を提案した。
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●パナエナジー、太陽電池などの連携制御を開始
パナソニック エナジー(本社:大阪・守口)は10月23日、「二色の浜工場(大阪府貝塚市)で、太陽電池・純水素型燃料電池・蓄電システムを連携制御するエネルギーマネジメントシステムの本格的な運用を開始した」と発表した。
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●東京都、グリーン水素の大量生産開始 大田区で
水素製造所の開所式の様子・右から3人目は小池百合子都知事
(出所:東京都発表資料)
東京都は10月23日、大田区京浜島の都有地で、次世代エネルギーの「東京都産グリーン水素」の製造を開始した。
プレスリリース:都内初 大規模グリーン水素製造を京浜島グリーン水素製造所で開始|10月|都庁総合ホームページ
●日揮、イタリアのCO2バッテリー技術会社と協業へ
CO2バッテリー技術
(出所:日揮ホールディングス発表資料)
日揮ホールディングスは10月23日、自社ホームページ上で、「傘下の日揮が、CO2バッテリー技術を有するイタリアのエナジードーム(ENERGY DOME S.p.A.、本社:ミラノ)と、10月1日付で日本での協業検討を目的とした覚書を締結した」と発表した。
CO2バッテリー技術は、蓄エネルギー技術の中の長期のエネルギー貯蔵システム技術の1つ。ドーム状の貯蔵容器に、コンプレッサーを用いてCO₂を圧縮・液化して貯蔵する。エナジードームは伊サルデーニャ島でCO2バッテリー商用プラントを運営する。
プレスリリース:CO2バッテリー技術を有するエナジードーム社と日本市場における協業検討を目的としたMOUを締結 | 2025年ニュースリリース | 日揮ホールディングス株式会社
●電気機器の明電舎、リチウムイオン電池用PCSの新機種を発売
電気機器メーカーの明電舎(本社:東京・品川)は10月21日、自社ホームページ上で、「リチウムイオン電池用の交直変換装置(PCS)の新機種を開発し、10 月に発売した」と発表した。製品は電力系統の安定化に寄与する。
プレスリリース:系統用電池システム向けPCS(LP500 シリーズ)の新機種を販売開始~電池大容量化への対応や一次調整機能を実装~ | 明電舎
●アンカー、モバイルバッテリー自主回収
中国系のアンカー・ジャパンは10月21日、「モバイルバッテリーを含む同社4製品における電池セルの製造工程に不備があったため、自主回収する」と発表した。
●粉末成型のGOTO、形状自由な消火機器を開発へ 名大と
粉末成形プレスの設計・製造を手がけるGOTO(本社:愛知県常滑市)は10月21日、「名古屋大学およびプロ・クリエイティブ(本社:兵庫県神戸市)と共同で、人手・水・電気を使わずに作動する形状自由な消火機器の研究開発に取り組む」と発表した。廃リチウムイオン電池の安全な回収とリサイクル技術の確立を目指す。
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●積水ソーラーなど、太陽電池の設置法を改良へ
積水化学工業は10月20日、自社ホームページ上で、「傘下の積水ソーラーフィルム、NTTデータ、日軽エンジニアリングの3社が同日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置するための改良工法の開発を開始した」と発表した。2026年3月までの期間に、設置方法や耐用度などについて実験する。
プレスリリース:フィルム型ペロブスカイト太陽電池の壁面設置に向けた改良工法開発を開始 | 積水化学工業株式会社
<海外>
●中国ゴティオン、米工場の建設断念か・外電
ロイター通信は10月23日、「中国車載電池大手の合肥国軒高科動力(Gotion、ゴティオン)が、米ミシガン州で計画していた電池材料の工場の建設を断念した」とのミシガン州当局の情報を伝えた。
ゴティオンは当初、24億ドル(約3600億円)を投じ、米工場で車載電池の中核材料である正極材や負極材を作る予定だった。ただ、同社が中国系であることから米議員の間で反対が上がり、製品提供先であるドイツのフォルクスワーゲン(VW)との関係も問題視された。2025年に入ってからは、ミシガン州当局との間で訴訟も抱えていた。
●中国CATL、7-9月期純利益は41%増 伸び加速
車載電池世界最大手の中国の寧徳時代新能源科技(CATL)が10月20日、上場する香港と深圳の証券取引所で発表した2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比13%増の1041億元、純利益が41%増の185億元(約3910億円)だった。純利益の伸びは1-6月期の33%から加速した。
プレスリリース:2025102001336.pdf
(IR Universe Kure)