タングステン生産のカナダのアルモンティ・インダストリーズ(Almonty Industries)は12月16日、自社ホームページ上で、「再開発中の韓国の上東鉱山で、最初のトラック分のタングステンが無事に中継地点まで運ばれた」と発表した。韓国でのタングステン生産再開が近づいてきたことになる。

(出所:アルモンティ発表資料)
■大規模鉱山、米政府も関心
プレスリリース:Almonty Begins Commercial Mining at Sangdong Tungsten Mine | Almonty Industries
発表によると、今回、運ばれたのは「ROMパッド」と呼ばれる中継地点。鉱石はまず鉱山内で爆破によって採取され、その後、収集・輸送される。そこからトラックがROMパッドに運び、グレード別に仕分ける。さらに一次・二次破砕に進み、サイズなどを整えてから市場に出回るのがタングステンの生産システムだ。商用の量産には、すべてのプロセスの安定性と性能の検証を終える必要がある。
アルモンティは2020年から韓国の休眠鉱山である上東鉱山の再開発に取り組んできた。上東鉱山は大規模な鉱山で、米政府がかねて関心を示していることで知られる。ただ、再開発は当初の2024年との予想から遅れていた。
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■資源枯渇懸念で未曽有の高値
タングステン価格は未曽有の高値に上昇している。中国産を含め資源枯渇観測が強いためで、供給不安から2026年も値上がりするとの見方が強い。韓国での量産が本格化すれば、特に西側諸国にとっては供給不安を和らげる一助になりそうだ。
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過去20年間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)

(IR Universe Kure)