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EU使用済自動車規則ー最終採択間近

2026/03/13 20:20
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EU使用済自動車規則ー最終採択間近

2023年7月の法案発表から現在まで、採択へ向けた修正・審議が行われてきた使用済自動車規則案は、2026年3月現在、発効へ向けた準備が整った。

2025年12月に、EU理事会と欧州議会による暫定合意案が発表されたが、その時点では、保留とされている要件内容も残っていた。その後技術レベルでのさらなる審議が行われ、2月末には欧州議会・委員会による投票で合意案が可決され、残すは議会総会とEU理事会による最終承認を残すのみとなっている。法案要件自体は、ほぼ最終化されたと言える。

ここでは、日本の業界でも注目が集まったプラチック再生材の含有目標(第6条)について報告する。

多数の異なる意見が交差し、審議に最も多くの時間が費やされた。最終合意案では、欧州委員会提案の目標値(25%)は引き下げられ、段階的な数字が設定された。

規則発効から:

  • 72ヶ月後:ポストコンシューマー(PCR)由来から15%(重量)

  • 120ヶ月後:ポストコンシューマー(PCR)由来から25%(重量)

  • 目標値の最低20%をELVあるいは使用期間中に取り外された部品・コンポーネント由来のプラスチックで達成

なお上記のプラスチック(重量)にはタイヤおよびクッションに使用されるポリウレタンフォーム以外の熱硬化性プラスチックは除外される。これらの最低含有目標を満たすために使用されるプラスチック再生材は、ポストコンシューマー廃棄物由来とされた。加えて、リサイクル施設はEU域内に位置しなければならない。規則発効から48ヶ月経過後は、第3国(EU域外)にあるリサイクル施設で処理されたものも対象となる。ただし、その施設はELV規則の附属書XIII*に定められた要件を満たす必要がある。規則の発効から23ヶ月後には、欧州委員会がプラスチック再生含有量の算出法および認証法を確立することになっている。これには自動車におけるPCR廃棄物およびELV由来のプラスチック再生材の占有率なども含まれる。

またプラスチック再生材に関する要件では、欧州委員会による法案には無かったケミカルリサイクルに言及する以下のような内容も加えられた。材料リサイクル以外のリサイクル法で生産されたプラスチック再生材についてはマスバランス算出法を適用する。(マスバランス算出法の適用については、廃棄物枠組み指令(2008/98/EC)に記載されるリサイクルの定義を適用)ただし、ケミカルリサイクルは材料リサイクルに対する補完的な役割という立場は維持している。ケミカルリサイクルに関する詳細は、おそらく二次法令により定義されるものと思われるが、今回ケミカルリサイクルおよびマスバランス方式が一定の条件下で認められたことは、今後のケミカル・リサイクル事業者へ新たな事業機会を創出することになると思われる。

アルミニウム・スチールについては、今回は具体的な目標値は設定されなかったが、今後実行可能性評価などを経て、目標値が決定されることになっている。

写真:European Commission

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SCHANZ, Yukari

 オーストリア、ウィーン在住フリーライター。現在、ウィーンとパリを拠点に、欧州におけるフランス語、英語圏の文化、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および政策調査に携わっている。専門は国際政治、軍事、語学。

 趣味は、書道、絵画、旅行、フランスワインの飲酒、カラオケ、犬の飼育。

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