Loading...

カナダ銅マリマカ、チリで硫酸を製造へ 中国からの輸入減に対応、「地産地消」目指す

2026/05/22 11:46
文字サイズ
カナダ銅マリマカ、チリで硫酸を製造へ 中国からの輸入減に対応、「地産地消」目指す

 カナダ資源大手のマリマカ・カッパー(Marimaca Copper Corp、本社:バンクーバー)は5月19日、自社ホームページ上で「チリで硫酸の自家製造を目指す」と発表した。硫酸を巡っては中国がチリ向け輸出を絞っているとの観測があった。現地で硫酸を調達し、本業である銅精錬に役立てる。

■チリ西部の硫酸メーカーと覚書

 

プレスリリース:Marimaca Provides Positive Progress Update on the MOD and Sulphuric Acid Strategy - Marimaca

 

 発表によると、マリマカはチリ西部のメヒジョネス港に隣接する工業地域にある硫酸プラントの大手業者との間で、将来の硫酸供給のための合弁事業を模索する覚書を締結した。マリマカは2025年夏に同地域で硫酸工場を買収しており、この覚書の内容にはマリマカの工場の改修などの事項も含まれる。マリマカは「覚書に基づく評価段階として最大6か月の初期期間があり、その間に複数の開発案を検討する」とした。

 同社また、はチリでの硫酸工場プロジェクトについて「地域で生産した硫酸を即座に入手できる」と、地産地消の利点を強調した。

 

 マリマカはカナダ・トロント株式市場の上場企業。三菱商事が2023年から出資している。

 

■硫酸価格、高値圏も足元ではやや落ち着き

 硫酸を巡っては、ホルムズ海峡の実質閉鎖で原材料となる硫黄の流通が滞ったことから、中国が自国防衛のために輸出を絞り、銅精錬に影響が出るとの見方があった。銅精錬には乾式製錬と湿式製錬があり、湿式製錬では工程で大量の硫酸を消費する。チリは多くが湿式製錬を採用するため、硫酸不足の影響が大きいとされていた。

 

関連記事: 硫酸市場近況2026#3 日本のFOB価格は、オファーベースで500ドル――需給ひっ迫に拍車かかる

関連記事:中国、硫酸の輸出停止を計画か・外電 5月から年末まで継続も、価格は過去最高値

 

 ただ、硫酸価格は依然として過去最高値圏にはあるものの、中国の輸出縮小報道が出た4月下旬を直近のピークに、足元では落ち着いている。中国の代替として輸出増が期待された日本の硫酸貿易も大きな変化はない。

 

過去3か月間の硫酸価格の推移(RMB/ton)

 

関連記事:硫酸輸出入Report #5輸出 2026年序盤輸出増加 イラン情勢悪化の影響直接見えず

 

 中国税関総署が5月20日に発表した4月の貿易統計でも、肥料向けの硫酸アンモニアの輸出に関しては堅調で、特段の減少は見られなかった。

 

中国の2026年の硫酸アンモニア輸出の推移

(注)単位:万トン、中国税関総署のデータをもとにmiru作成

 

プレスリリース: (13)2026年4月出口主要商品量值表(美元值)

Kure

関連カテゴリ

関連記事

新着記事

ランキング