2026年5月下旬~6月上旬のレアアース市況は下落基調が目立っている。金属ネオジムや金属ジスプロシウムが値下がりし、軽希土類・中重希土類を問わず幅広く下落の流れが広がっている。中国でタングステンなどの原料価格が3月にピークアウトし、影響が波及している。
上海有色網(SMM)は6月4日までのレポートで「当局による環境保護政策の強化と最終需要の弱さが響いている」と指摘。軽希土類などは「取引先である磁性材料企業からの受注が減少している」と分析した。一方でレアアース鉱石の輸入は増えているため、国内供給はだぶつきがみられると述べた。
■イットリウム、中国内外での二極化続く
中国内外の酸化イットリウムの価格推移(99.999% EU、S/Kg)(China RMB/kg)

レアアースでは中希土類の酸化イットリウムが、中国内外での二極化が進む。国際価格は6月5日に仲値$30.25/kgと2013年以来の高値を更新し続け、EU価格も過去最高値圏にある。一方で中国価格は同日に仲値RMB57/kgと、3月に付けたRMB70超から値下がりが続く。
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■ジスプロシウムやネオジム値下がり
金属ジスプロシウムの価格推移(99.5% FOB China)($/Kg)

他も下落基調が目立つ。金属ジスプロシウムは4月上旬からの約2か月間の横ばいの後、6月5日に仲値$312/kgに下げた。
金属ネオジムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

金属ネオジムも値下がりしている。5月29日に仲値$141.75/kgと2月上旬以来の安値水準を付けた。
中国の価格指数もさえない。中国の業界団体である中国稀土協会が日次で発表しているレアアース価格指数は6月11日に251.3と、前日(252.0)から小幅に値下がりした。2月末に300超まで上げた後は250近辺でのボックス圏での推移が続く。
中国レアアース指数の推移

(出所: 中国稀土協会)
■テルビウムは中期で横ばい、ランタン上昇
金属テルビウムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

金属ランタンの価格推移(99% FOB China)($/kg)

金属テルビウムも小幅に下げたが、中期で見ると1月から横ばい圏。一方、金属ランタンは5月1日からの1か月間の横ばいの後、6月5日に$3.65/kgに上げた。
6月11日
信越化学工業は6月11日、福井県にレアアースの製錬設備を作る方針を明らかにした。朝日新聞などの一般紙各紙が同日伝えた。
信越化学を巡っては、三菱電機が6月2日、信越化学やエコアドバンスと連携し、廃棄された家庭用空調製品からレアアース磁石を回収・再資源化。新しい家庭用空調製品へ再利用する自己循環リサイクルを国内で初めて開始したと発表していた。
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6月9日
中国税関総署が6月9日に発表した中国の2026年5月の貿易統計で、レアアース輸出量は5490.4トンと、4月の5308.6トンから小幅に増加した。輸入量は6770.2トンと4月の8780.7トンから22.9%減少した。
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6月8日
三井金属は8日、北海道大学(総長:寳金 清博)とともに、ガドリニウムの極薄金属箔を開発したと発表した。
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6月4日
日本政府が出資するオーストラリア資源のライナス・レアアースは6月4日、上場するオーストラリア証券取引所(ASX)で、「7月1日付でポル・ル・ルー(Pol Le Roux)氏が暫定最高責任者(CEO)に就任する」と発表した。同社のトップ交代は12年ぶり。
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5月26日
米国務省は5月26日、ホームページ上で、旧ソ連構成国であるアルメニア共和国との間で「重要鉱物および希土類の採掘および加工における供給確保のための両国間の枠組みに署名した」と発表した。