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RPF燃料化を巡る世界の動き 日本RPF工業会

 日本RPF工業会の石谷 良昭氏は24日に行われたIRRSG講演会にてRPF燃料化を巡る世界の動きについて、最近訪問した海外各国の事例も織り交ぜて紹介した。

 

 

世界のプラスチックゴミ発生量

 経済協力開発機構(OECD)の報告によると、世界のプラスチックゴミの発生量は増え続けており、年間3億トンを超えて、観光や漁業に与える影響は、年間130億ドル(1兆4000億円)にもなると言われる。海に流れ出た廃プラによる汚染は、世界規模で広がり、南極や北極でもマイクロプラスチックが観測されたとの報告もある。

 

 ジョンバック博士の調査結果(2015年)では、陸上から海洋に流出した廃プラの発生量(2010年推計)を人口密度や経済状況等から国別に推測したところ1~4位までが東・東南アジアであった。

 

 中国は昨年、海洋プラスチック問題にも関連して、廃プラ輸入を止める宣言をした。8月の日本からの廃プラ輸出量は6万6,049トンで、前年8月の12万7949トンのの半分。前年比52%で減少幅は今年最大となった。

 

 

国内廃プラ発生量900万トン(2017年)は、どう処理されたか

 日本国内の廃プラのマテリアル利用を増やすことは難しい。従って、RPF、フラフ、セメント工場といった燃料にまわる量が増えると考えられる。しかし、これには異物を排除し、純度の高い原料(再生ペレット)に加工することが必要。そうでないと海外輸出はできない。ちなみに、再生ペレットは30~50円/kgのコストを要する。

 

 一般社団法人 プラスチック循環利用協会によると、国内廃プラの発生量は900万トン(2017年)で、そのうち単純焼却が80万トン(全体9%)、埋め立て60万トン(全体7%)、発電施設のある焼却炉で処理281万トン(全体31%)、RPF・フラフ・セメント熱利用156万トン(全体17%)となっている。廃プラの燃料利用が、いかに増えているかが分かる。

 

 石谷氏によると、日本のRPFは欧米のものに比べるときわめて品質レベルが高いという評価だという。欧州では中国に廃プラを出せなくなったことで急いで焼却炉を建設している、とのことだった。

 

 またRPFの燃料化についてはISOの国際規格コードが出来つつあるが、燃料化に原料化も加えたほうが良い、という欧州からの提案も出ており現在進行形ではあるがいくつかの議論が出ているところだという。

 

 また石谷氏は私論ではあるが、スクラップリサイクル市場で処理場不足で困っているSD(シュレッダーダスト)の処理費がキロ60~70円と高騰していることにも触れ、SD+廃プラの燃料化も提案していた。

 

 

(IRUNIVERSE JP)

 

 

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