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都市鉱山を活用する民間の取り組み事例:都市鉱山からつくるジュエリー

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で、メダルを都市鉱山から作る取り組みが行われたのは記憶に新しい。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」と題されたこの取り組みでは、使用済みの携帯電話・パソコン等の小型家電から取り出された金属を100%利用して約5000個のメダルを作成した。

 

 最終的には93%の自治体が取り組みに協力し、メダルを作るのに必要な目標量を大幅に上回る量の金属が回収された。目標値は金が約1kg、銀が約1.2トン、銅が約0.7トン。これに対し、回収されたのは金約32kg、銀約3.5トン、銅約2.2トンだった。

 

 この取り組みにより都市鉱山を知り、都市鉱山からの金属を活用してジュエリーを制作しているデザイナーのSATO YURI氏にインタビューした。

 

 

循環型社会に配慮したジュエリーブランド「YURI SATO JEWELRY」

写真 SATO YURI氏は、中国上海にある大学を卒業後、東京のジュエリー会社でデザイナーとして勤務。その頃から金鉱山での水銀を用いた採掘方法による環境汚染や児童労働、鉱夫の労働環境の問題など金鉱山やダイヤモンドの採掘にまつわる、華やかなジュエリーの後ろ暗い背景に問題意識を抱いていた。そうした問題のない鉱山から買い付けをしているブランドも登場していたが、いつかは大好きなジュエリーで自らも社会貢献したいと考えていた。

 

 2015年にニューヨークに移住すると、デザインだけでなくジュエリーメイキングも学び、自らジュエリー製作をスタート。ニューヨークで「YURI SATO JEWELRY」を始動させた。2020年に人生の転機があり、日本に帰国。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のメダルを都市鉱山から作る取り組みを通じて、「ジュエリーも都市鉱山から作れるのではないか」との発想を得た。

 

写真 日本には資源がないとばかり思っていたのに、世界中に眠る都市鉱山のうち金の16%、銀では22%もが日本に眠っているという数字にも衝撃を受けた。1トンの土からはたった3gの金しか採れず、採掘の背景には多くの問題が潜んでいるのに対し、同じ1トンのスマートフォンやガラケーからは150~200gもの金が回収できる事実にも驚き、「これを使わない手はない」と考えたのだ。

 

 しかし、リサイクル素材のみを鋳造している業者は見つからず、自ら持ち込んだ都市鉱山のゴールドを少量で鋳造してもらえる業者を探す必要があった。幸い、都市鉱山の金素材を扱う地金商社はつてがあったが、鋳造業者はなかなか見つからず、御徒町の宝石問屋街を歩いて一軒一軒探し回った。断られ続ける中でも、「絶対できるはず」という確信があったという。ゴールドと同じくリサイクル素材のダイヤモンドも扱う業者を歩き回って探した。

 

 

クラウドファンディングで環境負荷の少ないジュエリーを

写真 その後、クラウドファンディングサービスREADY FORで、「環境にやさしい都市鉱山のゴールドで あなたの心と共に歩むジュエリー」というプロジェクトを立ち上げ、目標金額100万円を上回る123万円のクラウドファンディングに成功。「自分にも、他者にも、環境にもやさしいジュエリー」という思いに共感した77名が出資した。

 

 現在では、ウェブサイト上で自社ジュエリーを地金相場で引き取り、次のジュエリーの購入代金として利用できる制度を開始している。自社内でも資源を循環させていく試みだ。サトウ氏の環境負荷の少ないジュエリーを作り、循環させていくサーキュラーエコノミー型の取り組みはまだ始まったばかりだが、これからも環境に配慮した新たな取り組みに挑戦していきたいと考えており、すでに構想もあるという。今後の展開も楽しみだ。

 

 

開催中のイベント情報

 3月27日までの期間中、「KAPOK marche(カポックマルシェ)」というポップアップイベントに参加中。木の実由来のサステナブルなファッションブランド「KAPOK KNOT(カポックノット)」(運営:KAPOK JAPAN株式会社)が主催するもので、YURI SATO JEWELRYはじめ、 KAPOK KNOTがセレクトした10のブランドが参加している。

 

 YURI SATO JEWELRYでは、イベントの期間中に都市鉱山の素材を持参した来場者に300円分のクーポンを渡す取り組みを実施。回収した都市鉱山素材は、SDGsに積極的に取り組むリサイクル業者に寄贈予定。

 

 

【回収 対象素材】

 スマホ/ガラケー/パソコン/タブレット/ゲーム機/カメラ/音響機器/ルーター

 

 KAPOK marche(カポックマルシェ)

 ・開催期間: 2022年3月3日(木)~3月27日(日)※月~水は定休日

 ・開催場所: 日本橋ショールーム「Farm to Fashion Base」

 ・住  所: 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目10-1 宮永ビル 1F

 ・アクセス: 三越前駅徒歩2分、日本橋駅徒歩5分、東京駅徒歩15分

 ・営業時間: 12時30分~17時30分 (営業日は木、金、土、日) ※ご来店予約不要

 

イベントの詳細はこちらから

 


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Haruna Arakawa

 IRuniverse取材記者、フリーライター。

 千葉県出身。東京・大阪を経て2021年より大分県在住。

 多種多様な職歴を生かして、できることはなんでもこなしながら生きています。

 興味分野はリサイクル、環境保護、サーキュラーエコノミー。

 ※取材のご依頼はMIRUの「お問い合わせ」フォーム又はお電話よりお問い合わせください。

 

 

 

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