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チタン協会2年ぶりに西日本支部夏季総会開催 ロシアのチタン産業、燃料電池とチタン

 日本チタン協会は21日、尼崎商工会議所にて2022年賛助会員部会西日本支部の夏季総会、講演会を開催した。コロナ感染の影響もありこの部会の夏季総会も2年ぶり。約80名が参集した。

 

 

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 日本のチタン産業の現状について協会から発表。2020年はコロナ感染拡大の影響で、航空機向け需要の大幅減に見舞われ、同年のスポンジチタン出荷量は前年比60%減の34093トンに急減した。しかし2021年は航空機の一部回復、中国向け増などで43,098トンまで回復。そして2022年では1〜6月までの半年でインゴット生産は8,764トン、展伸材の出荷量は6746トンと月ごとに伸びている現状で、このベースでいけば2019年並みの16,303トン(展伸材)に迫る、とみられている。これはやはり航空機向け需要の増加に伴うもので、チタン相場の上昇も示しているようにチタン需要は伸び盛りとなっている、とのこと。

 

 

チタン鉱石価格の推移 最近一年

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フェロチタン相場の推移 最近一年

グラフ

 

 

 連絡事項として、チタン協会は今年、協会設立70周年を迎えており、今年11月22日に学士会館にて記念式典を行う。

 

 講演のほうでは、NIS貿易会の渡邊光太郎氏がロシアのチタン産業について、と題した講演で、VSMPO AVISMA社と欧米航空機メーカーとの関係、同社の高付加価値化の変遷、航空機業界のチタンの今後、特に航空機の増産が本格化した場合にチタン供給は足りるのか、といった点について指摘した。

 

 

 チタン協会の木下氏は、チタンの材料特性を活かした積層造形(additive manufacturing)適用の現状と期待、展望について話した。

 

 トヨタ自動車トヨタZEVファクトリーの水野誠司氏は、トヨタ燃料電池よ技術革新による進化とチタンへの期待、と題した講演を行った。水野氏はまず、燃料電池の歴史(1801年からスタート)から始め、燃料電池の種類、トヨタにおける燃料電池開発の歴史、新型MIRAI搭載の第二世代FCスタックの技術革新、水素社会実現に向けたFCの利活用(水素基本戦略)、チタンへの期待として、FCセパレータへのチタン採用のメリット、将来のチタン需要へのインパクトなどについて話された。

 

 

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 水野氏はFCEVを普及拡大させるためには更なる低コスト化が必要であり、商用向けには、耐久信頼性向上及び燃費が重要、と説く。

 

 チタンはFC用セパレータ材料として、耐食性と軽量化において優れた特性を有するが、コストが高く、生産能力が低いことがネック、と苦言を呈す。ここがチタンのネック。

 

 最後に

 FCスタックの4割を占めるチタンのコスト半減が望まれ、製錬、圧延プロセスおよび材料物性の技術革新により、低コスト、量産化を実現し、コモンメタルになることを期待、とした。

 

 

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 詳細レポートは別途後日に報告する予定。

 

 

(IRuniverse A.Tanaka&y.tanamachi)

 

 

 

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