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風力発電設備リサイクルの魅力と必要性 株式会社イボキン

 解体事業、環境事業、金属リサイクル事業、運輸事業の4つの事業を展開し、創業以来 40年近く一貫して資源リサイクルに取り組んでいる株式会社イボキン(本社:兵庫県たつの市 高橋 克実 社長)。同社は 40年培った知識と経験・技術を元に資源の有効活用を実践して いる。環境マネジメントシステムへの取り組みとして、1999 年に本社および最終処分場に て ISO14001 の認証を取得。2006 年に今につながる端緒となるのだが、一般社団法人日本 マリン事業協会のFRP船リサイクルシステム処理業者指定となり、2008 年にプラスチッ ク・マテリアル・リサイクル専門工場としてPMR工場を開設、2011 年には兵庫県より産 業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処理業許可証に対し「優 良認定」を取得し、2018 年には東京証券取引所 JASDAQ スタンダード市場へ上場、とリ サイクル企業として類まれな成長を経て現在に至っている。現在、社員 174 名、売上高 84 億円(21 年度 12 月期)。

 

 

写真

 

 

 リサイクルのスタートは解体と集荷にあると考え、解体・撤去技術、回収・輸送技術の強化 に取り組み、解体工事から最終処分までを自社で完結できる「ワンストップ・サービス」を 提供しているイボキン。良くも悪くも各地、各産業で解体プロジェクトが目白押しのなか、 イボキンも解体事業に力を入れている。特に風力発電設備の解体には並々ならぬ熱意をも っているということで同社の東京事務所に話を聞きにいった。 今回私たち MIRU 取材陣にご対応いただいたのは執行役員、営業副本部長の松原大祐氏。 元証券マンという松原氏は非常にスマートで若々しい今風の出立ちでありながら理論的に 今後のビジネス展開について語ってくれました。

 

 

風力発電設備スクラップ&ビルド時代

 国内では風力発電設備の老朽化あるいは新規入れ替えによる廃棄が増加しています。現在 3000 基ほどの風力発電設備が稼働しておりますが、老朽化して解体するも の、高出力・高効率な風車への建替え案件など、相当数の解体案件が出てくるといわれてお り、さながら風力発電ルネッサンスとでもいうべきスクラップ&ビルドの時代に入ってい るようです。

 

 イボキンさんでは会社パンフレット(IBOKIN グループ解体工事のご紹介)の表紙に風車が 使われているほど、今後風力発電設備の解体に力を入れていく方針であると松原氏は熱く 語ってくれました。風力発電設備の解体の何が良いかというと、他の解体工事に比べて「未 来」があるからだと松原さんは言われます。つまり風力発電は、これから拡がっていく市場 なので、新設も増えますし、解体も増える、未来の産 業に貢献できる、だから魅力的なのだと。

 

 

風力発電設備の解体の魅力

 風車は新しいマーケットなのでそこでの先駆者にな りたいと松原氏は言います。

 

 固定価格買取制度(FIT)老朽化に加え台風などの突風や落雷で壊れてしまったものをどうしていいか困ってい る自治体からの問い合わせは今後も増える一方だといいます。また、大型ウインドファーム のまとまった建替え案件も増えてくる見通しです。イボキンさんではすでに10基程度の 風力発電設備の解体実績があり、さらにまとまった今後の計画が控えています。また、イボキンでは 2017 年に特殊 構造物、発電所、製鉄所、化学工場など難しい現場を経験した実績とノウハウをもっている 株式会社国徳工業を買収し(経営統合)、イボキンの 100%子会社としていることも彼らの 強みです。

 

 

風力発電設備の解体は現状どのように行っているのか

 風車の羽の部分であるブレードは CFRP か GFRP という炭素繊維強化プラスチックで 作られています。ブレードについては、現状はほとんどが埋め立てか焼却というケースが多く、マテリアルリサイクルは成されていませんが、やはり SDGs の潮流で、ブレードについてもリサイクルするこ とが出来ないか解体の発注元から問い合わせが多くあり、イボ キンではブレードを正しくリサイクルできる会社との連携を求めているようです。 風力発電のリサイクルでは、鉄、銅(巻き線、エナメル線)、アルミ、ネオジム磁石といっ た素材はリサイクルで売却できますが(ネオジム磁石は現状、中国向けのリユース用途販売 が中心)、ブレードの GFRP(CFRP)部分について注目されています。 

 

 前述しましたように、現状、多くが埋め立てか焼却処理です。裁断したあとに埋め立てというケースが多く、平均して 100 円/kg 程度のコ ストを支払っているとのことです この風力発電設備以外でもイボキンさんでは様々なプラント設備の解体工事を手掛けてい ます。製鉄所の大型設備、非鉄製錬メーカーの設備、化学工場材製造プラント、石炭火力自家発電プラント、各種大型クレーン、船舶、重油タンク、煙突、洋上風力発電設備、半導体製造工場など多様な工事に対応しております。

 

 イボキンさんには会社憲法、として5つの項目を掲げています。

 

 1,常に明るく感謝の気持ちを持って誠実に徹する。

 2,仕事を通じ人間性を高め、すべての行動に品格を伴う。

 3,きのうより今日、今日より明日へと常に改善し創意工夫を重ねる。

 4,思いやりのある気さくなサービスで、すべての人をお客様として大切にもてなす。

 5,技術力、ノウハウ、安全性を高め日本を代表する総合リサイクル企業を目指す。

 

 私の故郷とも近い会社ということもありますが、この会社憲法をみて、さらに親しく感じ (勝手ながら)、もっと深堀りしたいと思った次第です。

 

 

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田中鮎子(Ayuko Tanaka)

写真 将棋と旅行とYoutube動画作成が趣味。ちなみに将棋で好きな戦法は居飛車穴熊です。自動車販売店に勤めていたことのあり、自動車のEV化、電池業界と世界のカーボンニュートラル、ガイア理論に大変興味をもっています。

新しい知識を学ぶことやたくさんの人と出会うことが好きです。全く人見知りしないことが取り柄。

ハーブティーとチョコレートが最高のリラックスアイテム。

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