コスモ石油、原油スラッジ削減技術の実証試験に成功
廃棄物となる原油スラッジを50%以上削減可能に
コスモエネルギーホールディングス株式会社(代表取締役社長:桐山 浩)のグループ会社であるコスモ石油株式会社(代表取締役社長:鈴木 康公、以下「コスモ石油」)並びにアブダビ石油株式会社(代表取締役社長:西 克司、以下「アブダビ石油」)、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(理事長:細野 哲弘、以下「JOGMEC」)は、原油タンクに堆積したスラッジから有用な油分を回収し、従来技術より50%以上のスラッジを削減可能にする原油スラッジ削減(Sludge Volume Reduction、以下「SVR」)技術の開発に成功した。
スラッジとは、原油に含まれる油分、水分、固形分(砂、さびなど)が混じりあったものがタンク底部に沈殿、堆積したもの。従来は定期的なタンク開放検査時にタンク外へ排出され、産業廃棄物等として処理されている。
コスモ石油、アブダビ石油、並びにJOGMECは、2016年より、スラッジの削減技術の開発に取り組んでおり、この度スラッジを遠心分離設備によって有用な油分と不要な水分および固形分に分離する技術と、回収した油分を生産原油と混ぜ合わせる再原油化技術を組み合わせたSVR技術の開発に至った。アブダビ石油が所有する原油タンクに堆積したスラッジを対象に、コスモ石油が所有するSVR技術をコスモエンジニアリング株式会社(代表取締役社長:松林 和宏)にライセンスし、原油タンクに堆積したスラッジ全量に対し実証試験を行った結果、従来技術より50%以上のスラッジを削減することに成功した。
出典;コスモ石油
今回の成果を活用することで、従来、産業廃棄物として処理されていたスラッジを大幅に削減することが可能です。実証試験から得られた知見をもとに更なる技術改良を進めるとともに、産油国のみならず国内外のオイルターミナルなどへの商業展開を進めていく。
<実施者>
【独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構】
本部:東京都港区
設立年:2004年2月
代表者:理事長 細野 哲弘
【コスモ石油株式会社】
本社:東京都港区
設立年:1986年4月
代表者:代表取締役社長 鈴木 康公
HP:https://coc.cosmo-oil.co.jp/index.html
【アブダビ石油株式会社】
本社:東京都港区
設立年:1968年1月
代表者:代表取締役社長 西 克司
HP:https://www.cts-co.net/adoc/
(IRuniverse.jp)
関連記事
- 2024/05/02 原油価格の動向(5/1)
- 2024/05/02 中国 自動車業界で再び下取り補助金制度が始まり廃車発生台数が増加
- 2024/05/02 中国の原子力エネルギー総合応用は急速に発展し、独自の第3世代原発の総合国産化率は90%を超えた
- 2024/05/01 G7、石炭火力の段階的廃止で合意 企業レベルでは混乱、旧来型エネルギーに揺り戻しも
- 2024/04/30 豊田通商は:テラスエナジーの完全子会社化について
- 2024/04/30 アジアン廃プラマーケットレポート2024年4月 低価格のバージン樹脂がリサイクル材料価格を圧迫
- 2024/04/30 クリーンエネルギーの割合が上昇しているのに、中国はなぜ石炭生産能力の備蓄を建設するのか
- 2024/04/30 【貿易統計/日本】 2024年3月の廃プラスチック輸出入統計
- 2024/04/30 脱炭素の部屋#165 そろそろ脱炭素
- 2024/04/30 シップ・リサイクル率は過去20年間で最低レベルに