伊藤忠 Emirates Global Aluminiumとの環境配慮型アルミニウム原料の調達契約
日本初となる太陽光発電によるアルミニウム原料を神戸製鋼所向けに調達
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井敬太、以下「伊藤忠商事」)は、世界最大級のアルミニウム製造会社であるEmirates Global Aluminium(本社:アラブ首長国連邦、Abdulnasser Bin Kalban, Chief Executive Officer、以下「EGA社」)と、同社が太陽光由来の電力を用いて製造した環境配慮型のアルミニウム原料を、株式会社神戸製鋼所(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:山口 貢、以下「神戸製鋼所」)へ販売することを合意した。太陽光由来の電力で製造されたアルミニウムの調達は、本契約が日本初となる。
アルミニウムは、その軽量性、極めて優れたリサイクル性から、持続可能な社会の実現に向けて不可欠な素材である一方、製錬過程で大量の電力を消費するため、輸送用機械、建設業界を中心にCO2排出が少ない電力で製造する環境配慮型のアルミニウム原料への関心が高まっている。
EGA社は、アラブ首長国連邦にて天然ガスを用いた火力由来の電力による安定的なアルミニウム製錬を行ってきたが、アルミニウム業界における脱炭素化の要請を考慮し、同国において増設が進む太陽光発電設備から電力を調達し、一部、製錬電源の切り替えを行っている。アルミニウム製錬において、太陽光由来の電力を用いての生産は世界初であり、EGA社はこれまでに自動車産業を中心に供給を行ってきた。
2021年5月、神戸製鋼所はカーボンニュートラルへの挑戦を公表。カーボンニュートラルへ移行する中で企業価値の向上を目指し、バリューチェーン全体でのCO2削減を推進している。
このような状況を踏まえ、同社は長年に亘る強固な取引関係を構築してきたEGA社から、太陽光由来の電力で製造されたアルミニウム原料を調達し、日本国内のユーザーへ輸入販売していくことで産業全体の脱炭素化に寄与していく所存。
伊藤忠商事は、中期経営計画の基本方針のひとつに「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げており、今後も環境配慮型素材の普及を通じて、脱炭素社会の実現に向けて貢献していく。
左から、Emirates Global Aluminium PJSC Chief Executive Officer Abdulnasser Bin Kalban氏
株式会社神戸製鋼所 執行役員 宝田澄和氏
伊藤忠商事株式会社 執行役員 金属カンパニープレジデント 瀬戸憲治(出典:伊藤忠)
EGA社アルミニウム製錬工場全景
(出典:伊藤忠)
(IR universe rr)
関連記事
- 2024/03/29 「国内の持続可能な発展に貢献するべく、四つの課題に取り組む」―鉱業協会、関口新会長就任記者会見
- 2024/03/29 【貿易統計/日本】 2024年2月の廃プラスチック輸出入統計
- 2024/03/29 欧州からの風:2024年3月#8 仏ルノーグループ、電池セル研究施設の建設へ
- 2024/03/28 原油価格の動向(3/27)
- 2024/03/28 【貿易統計/日本】 2024年2月の日本のアルミ再生塊輸出入統計
- 2024/03/28 【貿易統計/日本】 2024年2月の日本のアルミスクラップ輸出入統計
- 2024/03/28 【貿易統計/日本】 2024年2月のアルミ缶スクラップ輸出統計
- 2024/03/28 TRE HDのリバーELV 川島事業所 プラスチック専用破砕機を導入
- 2024/03/28 住友商事:太陽光パネルのリユース・リサイクル事業の実現に向けて、実証実験を開始
- 2024/03/28 出光興産:本田技術研究所と ELV 由来プラスチックの再資源化に向けた実証実験を開始