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工作機械工業会11月受注確報 11 月7.7%減1342億円は2カ月連続減で本年最低額

11月受注は1342億円(7.7%減)と2カ月連続減で本年最低額、外需中心に頭打ち感

 

 12/21の15時に日本工作機械工業会の11月工作機械受注確報が開示された。11月受注は前年同月比7.7%減の1342億円と2カ月連続で減少、2月の1390億円を下回り本年最低額に止まり、2021年8月1259億円以来の水準。なお1000億円超では22カ月連続しており、コロナ前の3年前の2019年同月比で64.3%増、4年前のピーク時比較で2.0%増と受注額としては高水準を維持している。1~11月累計では1兆6191億円(15.5%増)、工業会暦年修正予想1兆7500億円の未達成懸念も出てきた。

 

 

外需は965億円(2.5%減)と3カ月ぶり900億円割れ、北米減の一方、欧州は本年最高額

 

 外需は965億円(2.5%減)と2カ月連続減となり、3ヶ月ぶりの900億円割れに。11月として過去4番目の数字。主要4業種で同月比、同月比とも一般機械のみ増加。一般機械は295.5億円(同月比3.6%増)と5ヶ月ぶりに290億円超。自動車は3ヶ月ぶり220億円割れの214.9億円(同14.0%減)となった、北米の反動減が影響。電機精密は137.7億円(同7.9%減)と3ヶ月ぶり140億円割れに。航空・造船・輸送用機械は全体ではで56.4億円(7.2%減)と17ヶ月ぶりに同月比減少した10月比1.1%減も50億円超は維持。

 

 主要3極別では北米向けが243.4億円(17.0%減)で2カ月連続減、15カ月ぶりに250億円割れとなり、米国が224.2億円(15.2%減)と展示会効果一巡、広く全業種で一服感がみられる。北米の業種別では自動車が51.6%減と米国反動減で本年最低額、電気・精密は32.5%増、一般機械が11.5%減で、航空・造船・輸送機械は21.0%減と航空機大型受注反動減。アジアは417億円(4.6%減)と6ヶ月ぶりに減少、本年最低額に。主要4業種は一般機械と航空・造船・輸送用機械が同月比プラス。一般機械は中国堅調で143.4億円(21.2%増、一方、自動車はインド、東アジアで減少し144.6億円(4.0%減)、電気・精密は75.7億円(37.6%減)と中国、ベトナム、台湾等で減少、3か月ぶりに100億円割れ。国別では中国295億円(11.3%増)と4カ月連続増加も3か月ぶり300億円割れ。中国の業種では自動車113.6億円(23.1%増)とEV投資や大型バス投資が継続、一方、電機精密が49.2億円(32.9%減)と急減に。その他では韓国24.2億円(41.8%減)、インド28.1億円(32.5%減)台湾18.6億円(54.6%減)などの不振が目立つ。欧州は211.9億円(3.6%増)と6ヶ月ぶりにプラスで本年最高額。なおトルコが25.3億円(59%増)と過去最高額、ドイツが42.6億円(11.1%増)ながら3カ月連続40億円台をキープし高水準。トルコ28億円(2.5倍)、スイス16.6億円(72.0%増)など、過去最高額を更新など、ウクライナ問題が継続する中で思いのほか健闘している。業種別で電気・精密が26.4億円(2.0倍)、自動車は40.1億円(11.1%増)と2018年12月(49.4億円)以来の40億円超と生産不振とは連動しない動きが続いている。一般機械は60.1億円(2.1%減)も2ヶ月連続60億円超に。

 

 

内需は同月比8.7%減の457億円は2ヶ月連続500億円割れと工作機械展の期待も叶わず

 

 内需は457億円(8.7%減)と3ヶ月連続で前年同月比減、2ヶ月連続の500億円割れとなった。4年ぶり開催の工作機械展(JIMTOF)後の成約期待は裏切られた格好。主要4業種は同月比で自動車を除き増加、前月同月比では航空・造船・輸送用機械のみプラス。自動車は80.6億円(15.4%減)と10カ月ぶりに減少、9カ月ぶりの100億円割れで、半導体不足の中で設備投資増継続が一巡した形。一般機械は190億円(5.6%減)と補助金効果が反動減となり3ヶ月連続マイナス。電気・精密も58.2億円(27.7%減)と3ヶ月連続減少、2ヶ月連続60億円割れと半導体関連一服が影響している。

 

 

 11月販売は41.4%増1485億円と10月の反動増で受注残高は9057億円と過去2番目

 

 11月販売は1485億円(41.5%増)と、10月の反動増で6月1402億円以来の1400億円乗せ。但しBBレシオが受注減少で0.9となったが、受注残高は9057億円(同期比33.6%増)と2022年10月の9057億円に次ぐ2番目の受注残高で、依然としてサプライチェーン混乱による納期の期ずれなどの影響が継続している模様。全体として今後の受注動向は、半導体産業の2022年下方修正、2023年の減少予測、金利上昇、景気減退、さらに中国でのロックダウン拡大など、受注は内外ともに不透明要素が多く、今後受注減の継続の可能性がある。但しEVの継続的な設備投資、環境対応、労働力不足対応等で新規工作機械需要も根強く、受注の急激な落ち込みは避けられるとみられるものの、当面、中国の動き、米国金利利上げ継続が大きなポイントに。

 

 

主要7社11月受注は436億円(5.0%増)と23ヶ月連続増、米中好調で工業会と乖離

 

 日刊工業新聞がまとめる主要工作機械7社の10月受注実績は436億円(5.0%増)と23ヶ月連続プラスとなり、工業会とは異なる動きに。内訳は輸出289億円(9.2%増)と米中向けが好調、国内が147億円(2.3%減)と若干減も、10ヶ月連続で400億円超となった。工業会と比較し内外ともにプラスで、内需がプラスとなっており、7社中4社が内外ともに増加している。

 企業別では牧野フライスが95.6億円(24.4%増)、二デックOKKが総額17.87億円(44.5%増)など。工作機械展(JIMTOF)後の新機種や注力機種の受注成約により、企業間格差も出てくる局面に。

 

 

 

(H.Mirai)

 

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