コカ・コーラ アルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」を開始
使用済みアルミ缶の回収から再製品化までの水平リサイクルの仕組みを構築
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 最高経営責任者:カリン・ドラガン)は、同社が管理・運営する自動販売機横のリサイクルボックスから回収した使用済みアルミ缶を、アルテミラ株式会社(以下 アルテミラ)とMAアルミニウム株式会社(以下 MAアルミニウム)と協働で、アルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」(注1)に取り組み、ボトル缶胴の原材料として、「CAN to CAN」などによるリサイクルアルミ素材(注2)を100%使用した3製品の製造を本年12月より開始した。
【「CAN to CAN」プロセス】
(出典;コカ・コーラ ボトラーズジャパン)
今回開始したアルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」は、同社が自動販売機横のリサイクルボックスから回収した使用済みアルミ缶を中間処理業者に選別・プレス加工を委託、プレス加工された使用済みアルミ缶を新菱アルミテクノ(アルテミラグループ)の倉庫で回収した後、MAアルミニウムに飲料用アルミ缶原料として支給、その原料をアルテミラが100%リサイクルアルミボトルとして再生し、同社各工場にてコカ・コーラ社製品の容器に使用するという取り組み。「CAN to CAN」などによるリサイクルアルミ素材100%をボトル缶胴に導入した、「ジョージア 香るブラック」 400ml、「ジョージア香る微糖」370ml、「ボナクア(軟水)」400mlの3製品を2023年1月より販売を予定しており、なお、2023年内には、3製品の蓋へのリサイクルアルミ素材100%の導入を予定している。
リサイクルアルミ素材100%を缶胴に使用した缶製品は、開栓性能、密封性能などの機能は従来の規格のまま、アルミ新地金を使用したアルミボトルに比べ、1缶あたりのCO2排出量を約25%削減する効果が見込まれる(注3)。まずは、東京都区内のリサイクルボックスから回収される年間約400トンの使用済みアルミ缶を原料とした「CAN to CAN」を展開する。順次、本取り組みの展開エリアを拡大し、回収量を年間9,000トン規模にまで拡大する予定。
同社は、日本におけるコカ・コーラシステムが目指す「容器の2030年ビジョン」(注4)において、2030年までに販売した自社製品と同等量の容器の回収・リサイクルを目指しています。アルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」により、国内におけるアルミ缶の循環利用の促進とCO2排出量の削減に貢献していく。
(注1)アルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」
同社自動販売機横リサイクルボックスから回収された使用済みアルミ缶を缶胴の原材料として使用していることを表す。
(注2)使用済みアルミ缶と、コイルおよびアルミ缶製造時に発生するスクラップで構成される材料(成分調整分を除く)。
(注3)アルミ新地金を使用した400mlアルミボトルの製造工程で発生するCO2量と比較した場合。アルテミラ調べ。
(注4)「容器の2030年ビジョン」(https://www.ccbji.co.jp/csv/environment/?id=tab3)2030年までに販売した自社製品と同等量の容器の回収、パートナーとの協働による着実な容器回収・リサイクルスキームの構築などに取り組んでいる。
アルテミラグループについて
アルミ飲料容器の研究・開発・製造・販売などを行う総合アルミメーカーで、アルテミラ・ホールディングス株式会社の傘下にアルテミラ株式会社、MAアルミニウム株式会社などがある。
(IR universe rr)
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