FDK 電源バックアップ用途向け高出力ニッケル水素電池の出荷開始
~ 高容量化により、高出力、長時間駆動を必要とする用途に対応 ~
FDK株式会社(代表取締役社長:長野 良)は、高出力ニッケル水素電池「HR-4/3FAUP」を開発し、2023年1月から量産出荷を開始した。
(出典:FDK)
同社は1991年から32年間、セキュリティ・車載・医療・家電など様々な用途向けに、「幅広い温度範囲で使用できる」、「充電して繰り返し使用でき環境にやさしい」、「リサイクル性が高い(使用済みニッケル水素電池はニッケルやコバルトなどを分離精製、再利用されるため)」、「発火の危険性が低い(電解液が水溶性)」といった特長を有するニッケル水素電池を製造・販売しており、民生用(*1)ニッケル水素電池のグローバルでのシェアはNo.1(*2)になる。
昨今、停電時の電源バックアップ動作が必要とされるセキュリティ、ストレージなどの用途においては、機器の高速化やデータ容量の増大化により、バックアップ時の出力やデータの転送時間などが増加しており、電池に対する高出力と高容量化のニーズがますます高まっている。これらのニーズに対応するために、高い出力特性と耐久性はそのままでさらに高容量化を実現した高出力ニッケル水素電池「HR-4/3FAUP」を開発。この電池は既存のニッケル水素電池の使用材料や構造を徹底的に見直すことにより、高容量化(25%向上(*3))を実現している。
同製品は、2022年5月よりサンプル提供を行なってきたが、2023年1月から高出力ニッケル水素電池の新製品として量産を開始した。ニッケル水素電池は水系の電解液を使用していることから発火・発煙のリスクが少ない。このニッケル水素電池の有する特長は重要なデータを取り扱うサーバー・ストレージ機器など信頼性が求められる用途や輸出業務の簡素化につながることが評価されており、同製品のさらなる数量と販路の拡大を目指していく。
<製品仕様>
公称電圧 1.2V
公称容量 4000mAh(単電池を400mAで16時間充電した後、800mAで終止電圧1.00Vまで放電した時の代表容量)
寸法・質量 外径18.1mm、総高67.0mm、質量58g(熱収縮チューブを含む)
用途例 サーバー・ストレージ機器、セキュリティ機器、エレベーター機器、電動工具、その他バックアップ機器
*1:電子機器や装置用途を想定したもの
*2:ニッケル水素電池(小型)2020年実績。富士経済発行「2022 電池関連市場実態総調査<上巻・電池セル市場編>」より
*3:高出力ニッケル水素電池「HR-4/3FAUPC」に比べ
(IR universe rr)
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